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草加市・谷塚中美術部が壁画を制作

 草加市谷塚町の国道4号線草加バイパス高架下の「人道路トンネル」に、同市立谷塚中学校美術部の生徒約30人が描いた見事な壁画が登場し、道行く人たちを楽しませている。
 トンネルは、草加バイパスを東西に抜ける高さ3㍍、幅3㍍、長さ約20㍍のボックス型のタイプ。壁画(縦2㍍、横18㍍)は、南北両面の壁の白地の背景に緑色のリボンが左右から伸び、その上にチューリップやバラ、空想上の花などが描かれている。

壁画を制作する谷塚中学校美術部の生徒ら

 元々、このトンネルには谷塚南町会の記念事業として、1987年、市立谷塚小と同中の児童生徒たちにより、ビルや花などの壁画が描かれていた。しかし、今年2月、心ない者により落書きされてしまい、利用者らから同町会に「落書きを消して」との要望が出ていた。このため、同町会の津曲健二会長(86)が改めて、同中美術部に壁画制作を依頼した。

 5月から町会メンバーらが壁面を白いペンキで塗り下準備した後、生徒たちが作画をスタート。6月22日に完成した。今後、業者が壁画に使用したアクリル絵の具をコーティングし、トンネルの出入り口上部に「タイムトンネル」と記すという。
 同日、生徒らが参加してトンネルで、「作画撮影会」が行われ、美術部部長の北田優衣さん(14)(3年)は「利用してくれる方々が、絵を見て明るい気持ちになってくれたら」と笑顔で話していた。また、津曲さんは「絵が踏みにじられるのは忍びない。まちの遺産として残したい」と話し、今後、落書き防止のため防犯カメラの設置も検討しているという。