高齢者19人が手軽に予防 老人福祉センターで

吉川市の老人福祉センター「ぱれっと」でこのほど、「フレイル予防教室~座ってできるリハビリ体操~」が行われた。「元気なうちからフレイル予防、健康寿命を延ばすコツ教えます」と、作業療法士の明賀佑樹さんからテレビを見ながらでもできる体操を教わった。費用は100円で、19人が参加した。
この教室は、昨年春に始まり、人気があったため、11月から月1回、定期的に行われるようになった。体操は、棒、転倒予防、リズム、腰痛予防、肩こり・50肩予防、ヒザ痛予防各体操の6種類。明賀さんが長く介護の仕事をする中で、体験を通して編み出した。簡単に、楽に、いつでも行えるのがいいと評判で、毎回テーマを決めて行い、20~30人が集まる。「立ってやるとおっくうになる。テレビを見ながら簡単にできるものをやれば、少しでもフレイルなどの予防になる」と明賀さんは話す。
10年ほど前から要介護の人のための体操を考案していたという。今回行ったのは棒体操。丸めて棒状にした新聞紙を両手で握り、上下左右に動かして背中を伸ばす運動だ。さらに、キャッチする反射神経を鍛える動きや手首の運動も加えた。明賀さんは「血圧が上がるので息は止めないで」、「痛みがあったらやめて」などと注意事項を話しながら体操し、高齢者と会話も交わしていた。
毎回参加している浅見文男さん(90)は「体を伸ばすのは難しくないし、いい感じです」とスッキリした表情。小谷恵子さん(87)は「日増しに体力が落ちているので、体に気遣って地区の体操にも参加している。座ってできるのはいい」と楽しんでいた。