旧東方村中村家住宅

越谷市レイクタウン9丁目にある市指定有形文化財「旧東方村中村家住宅」で6日まで、五月人形が展示されている。
五月人形は、2014年の同住宅移築・開館以来、「端午の節句」に合わせて展示し、来館者の目を楽しませている。多く人に魅力を感じてもらい、古くから続く伝統行事を普及することを目的に始まった。
同住宅は、武蔵国埼玉郡八条領東方村(現・越谷市大成町)にあったもので、東方村下組の名主を務めた中村家の旧宅。同家の記録「中村家系譜」によると、安永元年(1772年)に建築されたと記されており、建築年代の確認できるものとしては越谷最古の住宅とされる。
江戸時代の村役人の家の構造を今に伝える貴重な建造物だ。1973年に市に寄贈され、翌年、旧見田方遺跡公園内に移築。越谷レイクタウンのまちづくりのため、2003年に解体・保管されたが、14年に現在地に復元された。展示期間中は入館無料。
祖母や母親と一緒に訪れた梶原愛虎君(2)は、兜(かぶと)を見て怖がった。祖母は「こんな大きな兜を見せられてよかった」と話していた。同じ期間中、同市大間野町の市保存民家「大間野町旧中村家住宅」でも五月人形が展示されている
<問い合わせ>
越谷市生涯学習課
☎963・9315