吉川市

吉川/詐欺防止で感謝状 朝日信金職員らに

長原署長(左端)から感謝状
を贈られた長谷川さん、高畑さん、三木支店長(右から)
長原署長(左端)から感謝状を贈られた長谷川さん、高畑さん、三木支店長(右から)

 吉川警察署(長原則夫署長)は4月22日、特殊詐欺被害を未然に防止したとして、功労団体である朝日信用金庫三郷支店を代表して三木孝良支店長(54)に、功労者として同店の高畑達郎営業係長(34)と営業の長谷川敏弘さん(42)に、それぞれ感謝状を贈呈した。
 高畑係長は4月10日午後、顧客である三郷市在住の80代の女性から「500万円を引き出したい」と依頼を受けた。預けたばかりのお金だったため不審に思い、自宅を訪ねて確認したところ、息子からの現金要求だったため、特殊詐欺を疑い110番通報した。
 長谷川さんは4月17日、同市在住の90歳の男性から定期預金解約の申し出を受けた。男性は閉店間際にタクシーで来店し焦っている様子で、「息子が仕事の書類を盗まれ、お金の工面を頼まれた」と話したことから特殊詐欺を疑い、警察に通報した。
 同信用金庫では、高額を下ろす場合は顧客にアンケートに協力してもらい、職員が不審に感じた時は低額でも内容を確認する体制を取っている。今回は被害者に息子への確認電話をかけてもらい詐欺が発覚した。
 長原署長は、短期間での2件の詐欺防止に「皆さまの機転で未然に防止できた。今後も協力していただき、特殊詐欺根絶に努めていきたい」と強調した。県内での詐欺事件認知件数は今年1~3月に375件と、前年度と比べ100件以上増えている。生活安全課の髙野諭課長は「最近はSNSやラインなどで40代から詐欺に遭う事案が多いため、どの世代も気をつけてほしい」と話していた。