誰でも楽しめる公園に

JR吉川美南駅から徒歩約10分の「吉川市美南中央公園」(同市美南2の6)に3月27日、「インクルーシブ遊具エリア」がオープンした。この遊具は、年齢、性別、ハンディキャップの有無に関わらず一緒に利用できるように作られている。
完成したのは、トランポリンや三つの滑り台がある大きな複合遊具。スロープを長くし傾斜を緩やかにしたことで、車いすでも通行でき、小さい子どもに大人が付き添うことができる。他には、ロープをつかんで登る「ロープクライム」やみんなでおしゃべりができる「もしもしフラワー」。遊具の壁には「手遊びボード」も作られ、一人でもみんなでも遊ぶことができる。また、休憩や子どもの見守りをする大人のために「ベンチ付きシェルター」が設置され、日陰でひと休みすることもできる。
同公園は、吉川駅南特定土地区画整理事業によって整備され、2010年12月に開園した。調整池や隣接する多目的広場と緑地を合わせ、市内で一番大きな公園だ。市内には、大小を含めて76か所の公園がある。開園から30年以上経過する公園を中心に、16年から「吉川市公園再生プロジェクト」を展開し、再整備に取り組んでいる。その中で、公園にインクルーシブ要素を取り入れて、共生社会の実現を目指していた。22年3月には、トイレの側面に、児童が開催した「なまずアートコンテスト」の応募作品から選ばれた作品を基にタイルアートを設置した。
同園は、複合遊具の他にも多目的広場、みはらしの丘、健康遊具、スプリング遊具、砂場など、誰もが楽しめる要素が取り入れられている。そのため、放課後には近隣から小学生が多く遊びにやってくる。
小学2年の女児は「すべり台、トランポリンで鬼ごっこ、登るのも面白い」と話した。小学4年の男児は「広くて、遊具がたくさんあって飽きない」とうれしそうだ。マスヤトモエさん(37)はユキオくん(1)と来園し「子ども一人でも遊べるいい公園。家は少し離れているけど、月に何回かは来ている」と話した。
駐車場は23台(うち1台は車いす専用)あるが、土日祝日は混雑が予想される。
<問い合わせ>
吉川市都市計画課
☎982・9901