収穫に親子ら100人

梅の名所として知られる越谷市大林の越谷梅林公園で5月30日、梅の実収穫体験が行われた。同市公園緑地課の主催、同市造園業協会と公園ボランティアの協力で、1993年から毎年行われ、今回で33回目。人気イベントとあって、今回も100人の定員に約5倍の応募があった。
同公園は、約2万8000平方㍍の敷地内に白加賀、梅郷、紅梅など約40種類約300本の梅が植えられ、地域の人の憩いの場となっている。水はけのいい地区で、果樹栽培が古くから行われてきたことでも有名だ。
この日はあいにくの小雨だったが、参加者はかっぱを着て参加。同協会の9人が枝を揺らして落とした梅の実を楽しそうに収穫した。初参加の村山八重子さん(82)は「仕事をしていたから応募できなかったけど、気になっていた。辞めて応募したら当たった」と喜んだ。細沼邦子さん(63)は「よく散歩している場所。収穫はすごく楽しい」と笑った。家族で参加した水野花梨さん(8)は、「初めてで楽しい。おばあちゃんとジャムを作りたい」。佐藤智美さん(52)は「梅の雨が降ってきた」と言いながらうれしそうだった。
ただ、近年は同園の梅の実が減少していて、体験会は年に1回のみになった。その中でも、今回は「ここ5年では一番いい」と同協会の人たちが言う出来だという。木を揺らすと、例年以上に大きな梅がたくさん落ちる。「去年はあまり落ちてこなかったから、実が付いている木を探したが、今年は1本の木を揺らすだけでたくさん落ちてきた」と話し、5分で袋がいっぱいになる参加者もいた。
体験会は30分ほどで終了し、参加者は梅の袋を大事そうに持ち帰った。家庭で梅干し、梅ジュース、梅シロップ、梅ジャムなどを作り楽しめる。