筋トレや仲間作り 松伏・大川戸中央自治会

松伏町で高齢者が介護予防に取り組む住民主体の「ご近所さん体操」が、6月20日から大川戸中央自治会でスタートした。2016年度に町内9会場で始まり、今回が25番目の会場だ。同町のいきいき福祉課と社会福祉協議会が協力し、ご近所さんが口コミや誘い合わせて人を集め、11人が参加。登録会員は24年度末で564人と増えている。
「私はスポーツをやっているけど、主人は何もやっていないからやらせたくて」と、鈴木貴子さん(67)が発起人となり立ち上げた。同自治会は37軒で構成され、平均年齢は75歳ほど。「住み慣れた所に住み続けたいなら元気でいないと」と話がまとまり、第1回が行われた。
初めてとあって、社協の岡安麻由さんがやり方を説明した。参加者にはハンドブックと手足に付ける重りの重じゅう錘すいバンドが配られた。ハンドブックに従い準備体操から開始。肩と脇腹伸ばし、膝裏伸ばしと胸広げなど6種類だ。1から8まで数えて動かし、1から8でゆっくり戻す。各動作2回ずつ。注意点はゆっくり動かすことと、「痛気持ちいい」と感じたところで止めることだ。
続いてご近所さん体操だ。腕や足を前や横に上げたり、いすから立ち上がたりする運動だ。腕や足に1本200㌘の重りが10本まで入る重錘バンドを付けて負荷を与える。女性は400㌘、男性は800㌘の人が多かった。最後に整理体操をして終了。60~90分の体操を、おしゃべりを交えながら楽しんだ。
同体操は、高知市が2002年に米国立老化医学研究所が推奨する運動プログラムを参考に開発した、重りを使った筋力体操「いきいき百歳体操」をモデルにしている。高齢者の筋力アップが目的だが、地域の集いの場や仲間作りのきっかけにもなっている。効果は、筋力が付いて体が軽くなり動くのが楽になることや、転倒しにくい体になるため骨折や寝たきりになるのを防ぐことが考えられる。参加者からは「足がうんと上がるようになった」「つまずかなくなった」「膝の痛みがなくなった」などの声が出ている。
同町では、新規会場立ち上げ時とその6か月後に体力測定を行い効果を見る。その他、「栄養講座」と「口こう腔くう機能改善講座」を各会場で10~12月、年1回実施し、介護予防を行っている。
初参加した鈴木隆志さん(72)は「楽しくていい。毎週来たい」と話していた。