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越谷/保育所跡地の活用考える

居場所や防災拠点に 越ヶ谷地区 催しに住民ら500人

越谷中央保育所跡地の利活用についてアイデアを出し合う参加者たち
越谷中央保育所跡地の利活用についてアイデアを出し合う参加者たち

 老朽化した保育所跡地をどう使ったらいいかを考える「越谷中央保育所跡地のこれからを考える日~みんなで描こう、子育て・防災・つながりの未来」が6月8日、保育所跡で行われ、約500人が参加した。越ヶ谷地区自治会連合会が主催、神社でままマルシェ実行委員会、(株)まちづくり越谷が共催し、イベントを盛り上げた。
 越谷市越ヶ谷3の2の28にある同保育所跡は、越ヶ谷小学校の近隣で、越ヶ谷宿の中心部に位置する。老朽化のため3月で閉園した。今回のイベントは、跡地の利活用を自治会や行政、近隣住民らで考えるために行われた。跡地の未来を語り合う「妄想ワークショップ」では、20~80代の約50人が6グループに分かれて話し合い、さまざまな案を発表した。提案されたのは、「子どもから高齢者までの居場所」、「雨天でもいられる場所がほしい」、「緑をまちの真ん中に増やして、花をいっぱいにしたい」、「防災の場」などだ。福田晃市長も参加して「要望が出た方が動きやすい」と参加者の考えに耳を傾けた。
 また、ワークショップだけじゃつまらないと、今回は、「神社deままマルシェ」が応援に駆け付けた。絵本の読み聞かせや木のおもちゃなど気軽に立ち寄れる無料コーナーや親子で楽しめるワークショップやおやつの販売。同保育所が取り壊される前に見たいのではと「建物見学タイム」も設けられ、関係者らは思い出に浸った。
 まちづくり越谷の井橋潤代表は、「今まで行政や住民らがこれだけ集まって、楽しく話し合ったことはなかった。みんなで考えるきっかけになったのでは」と喜んだ。また、「高齢者から、子どもを伸び伸び遊ばせたいという意見が出た。この周辺は公園がない。子どもも親も行き場が減っている。今後もみんなで考えていけたら」と話した。
 神社deままマルシェ代表の増田具子さんは「産後ケアの場所がこの辺にはない。跡地に拠点ができたらいい」とママの立場から意見を出した。その上で、「長い間、保育所も頑張ってきた。そこが活用されてうれしい」とイベント成功を喜んだ。
 同保育所は、6月末に取り壊され、9月には更地になる予定だ。「その時にまたやりたい。更地にしたらこんなに広かったとか、みんなで見たい」と井橋代表。増田代表も「越谷はマルシェのまち。挑戦の場でアートの場でもある。更地にマルシェを出張させる」と熱い気持ちを吐露していた。