最新のニュース 松伏町

松伏/大切な〝家族〟お世話します 遊び、散歩、排せつ清掃も

飼い主宅でストレス軽減 松伏のペットシッター

飼い主の家で犬の世話をする栁沼さん
飼い主の家で犬の世話をする栁沼さん

 留守中の飼い主に代わってペットの世話をするペットシッターが注目を集めている。ペットを預かるのではなく、ペットの住む家に行って世話をする。松伏町の栁沼日ひ祥さちさん(25)は2022年、知り合いから仕事を引き継ぎ、「犬猫お世話 ペットシッター『いつもぺっと』」を開業した。旅行や入院、帰りが遅くなる時など、ご飯やトイレ掃除、散歩などを代行する。飼い主から家の鍵を預かることもある、信頼の上に成り立つ仕事だ。「大切な家族を預かる仕事」と栁沼さんは張り切っている。
 旅行などでペットホテルに預けると、ペットの生活環境が変わってストレスを与えるため、「なるべく自宅で留守番させ変わらない世話をしたい」と希望する飼い主が増えている。愛情を注ぎ、家族として暮らしているからだ。ペットシッターは、飼い主の自宅でペットの面倒を見る。
 仕事内容は、ご飯の用意、食器洗いから、一緒に遊んだり散歩したり、時に医者に連れて行ったりと、何でもだ。「犬に合わせてあぜ道をダッシュしたり、抱っこが好きな子は抱っこで散歩したり。猫には飽きない遊びをいろいろ工夫する」と、飼い主が不在でもいつも通り過ごせる環境を常に考えている。
 飼い主から当日依頼が入ることもある。「その日、帰りが遅くなる」や「ペットカメラを見たが、ペットが見当たらない。様子がおかしい」などだ。そんな時は、すぐに様子を見に行く。
 また、ペットが部屋を汚すこともある。猫の吐き戻しや汚れたカーペットの掃除、犬が床のあちこちでした排せつの清掃も行う。飼い主に到着時からリアルタイムでLINEの写真や動画で報告するのも仕事のうちだ。留守中に世話をするため、事前の打ち合わせで約束した部屋以外は立ち入らないのが条件だ。
 依頼の多くは、膝が痛いから「散歩に連れて行って」、仕事で疲れているので「猫と遊んでほしい」、入院する間「ご飯の世話をして」などだ。毎日の犬の散歩や週2回の猫の世話など、レギュラーの仕事も増えてきた。留守宅の場合、郵便物の取り込み、窓を開けて空気の入れ替え、植物の水やりなど、気が付いたことを無償でこなす。そのため信頼が厚く、「あなたじゃなきゃダメなの」と言われるほどだ。
 料金は、依頼回数によって設定され、小型犬の散歩代行1回1500円、猫2匹1日1回2000円。病院へ連れて行くなどは別途追加料金となる。ウサギなどの小動物も受け付けている。
 対象エリアは越谷市、松伏町、吉川市、春日部市、千葉県野田市周辺だ。
 栁沼さんは高校生の時から、トリマーの母親と一緒にペットの面倒を見てきた。その延長線上で、NPO法人日本ペットシッター協会が認定する「公認ペットシッター士」を取得した。ペットの世話は大変だが、「私との時間が楽しいと思ってもらえるようにこれからもお世話したい」と栁沼さん。家族の匂い、使っているもの、景色の中で、ペットに普段通りの生活をさせてあげられるのがペットシッターと胸を張る。
<問い合わせ>
犬猫お世話 ペットシッター「いつもぺっと」☎090・1403・0211