吉川市

吉川/泥んこで田植え体験

73人が食の大切さ学ぶ

泥まみれで田植えをする親子ら
泥まみれで田植えをする親子ら

 吉川市上内川の市民農園北側の田んぼ1000平方㍍で5月11日、毎年恒例の「体験田植え」が行われた。乳幼児や未就学児から大人まで73人が泥まみれになりながら田植えを楽しんだ。吉川産農産物販売促進協議会が主催した。
 「体験田植え」は、田植えを通して食べ物を育てる喜びと苦労を知り、食べ物を大切にする気持ちを育もうと、20年以上前から行われている事業だ。参加者は、田んぼに一列に並び、苗を植えていった。
 素足、靴下で田んぼに入ると、泥の感触と水の冷たさに驚いた表情を見せた。15~18㌢間隔で、1か所に苗を3~4本植えた。慣れてくると、ザリガニを見つけたり、子どもと一緒に泥遊びをしたりと家族で楽しんでいた。
 次に子どもたちは田植え機に乗せてもらい、機械植えを体験した。田植え機の速さに、見守る保護者から「おーっ、速い」など歓声が上がった。さらに、バケツ稲の育て方の資料をもらい、稲が狭い土地でも育つことを学んだ。
 この日は吉川産米で作った塩にぎり二つとたくあんのセットが配布され、参加者はおいしそうに頬張った。最近は米不足による需要の高まりにより吉川産米の売れ行きが好調で、早々に店頭に並ばなくなった。そのため、貴重な試食体験にもなったようだ。
 今回は、子どもたちだけでなく自らも田植えを体験したいという家族が多く参加。「楽しかった」、「貴重な体験ができた」、「田植え機に乗れてうれしかった」などの声が聞かれた。
 同市農政課の森保美課長は「吉川には田んぼが広がっている地域があり、風景のすばらしさがある。市内に住んでいても知らない人がいる。田植え体験をしながら景観を楽しんでもらえてよかった」とうれしそうに話した。
 9月には、今回田植えをした田んぼで稲刈り体験が予定されている。広報よしかわ7月号で案内する予定だ。