県立八潮南高 大会出場へ猛練習
昨年、史上最少の3人で活動を続けてきた県立八潮南高校の吹奏楽部(佐藤香織顧問)が今年度から部員10人に増え、30日に所沢市民文化センターで行われる「第66回県吹奏楽コンクール」の地区大会に出場するため練習を続けている。

同部は昨年1月に3年生が卒部して以降、部員が須藤瑛さん(17)(現3年)、小倉梨音さん(17)(現2年)、西村結翔さん(17)(同)の3人となり、力を合わせて部を存続させてきた。
部長の須藤さんは中学生の頃、ロックバンド「X-JAPAN」のYOSHIKIさんのドラムさばきにあこがれ入部。強い精神力を持ち、「将来の夢はドラマー」と語る。
中学生の頃からホルンを続けてきた小倉さんは、佐藤教諭と出会い、基礎から学び直した。ムードメーカ
ーで、コミュニケーション能力にも優れている。
西村さんは中学ではテニス部だったが、自分を変えるためいろいろな経験をしようと入部。佐藤教諭に勧められて始めたチューバの魅力を引き出している。
3人の頑張りが実を結び、今年4月には待望の新1年生7人が入部した。

ただ、八潮南高校吹奏楽部としては今年度が最後となる。来年4月には同校を母体に八潮高校と統合し、「八潮フロンティア高校」として新たに開校するからだ。
佐藤教諭は「1年生が入部したのも3人の熱意が伝わったから」と強調。「練習に一生懸命ついてきてくれたので損はさせたくない」と、目前に迫ったコンクールに集中するという。さらに、「学校が統合しても熱意を伝えていく。大切な核は変わらない」と意欲を燃やしている。