三郷流山橋近くにある江戸川河川敷の三郷緊急用船着場でこのほど、「水防演習」が行われ、三郷市、吉川市、松伏町、春日部市の職員や江戸川水防事務組合の関係者ら約160人が参加した。出水期を前に江戸川の氾濫に備えるもので、「台風が三郷市付近を通過。関東全域で豪雨が続き、江戸川では氾濫危険水位を上回ることが予想され、人的被害などの危険を未然に防ぐため水防体制に入った」との想定で行われた。

国土の整備や防災事業などを行う「関東地域づくり協会」(深澤淳志理事長、さいたま市)から派遣された防災エキスパート4人が、土のうの作り方や堤防からの越水防止のための土のうの積み方、堤防の川側斜面を保護するシート張り、「タイガーダム」と呼ばれるチューブ型の水のうで浸水を防止する工法を指導。救命ボートから浮き輪を投げて溺れた人を救助する「溺水者救出訓練」では、大雨が降りしきる中、救助を無事に成功させた。






開会式で三郷市の木津雅晟市長は「訓練が組織の体制強化や技術向上につながることを期待する」と訓示。閉会式では江戸川河川事務所の小池聖彦所長が「昨今、水害の激甚化が顕著だが、訓練を見て頼もしく思った」と講評した。