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草加市に開館〝一箱本棚〟図書館 空き倉庫をリノベーション

オーナー制の「一箱本棚」が並ぶ「さいかちどブンコ」
関係者、来賓によるオープンセレモニー

 みんなの手による、みんなのための地域図書館が、6月25日、草加市にオープンした。空き倉庫をリノベーションした図書館で、オーナー制の〝一箱本棚〟を並べ、オーナー各自が選んだ本を置いて、利用者は自由に借りることができるというユニークな図書館。運営費はオーナー料でまかなう。関係者らは「誰もが気軽に交流、本を借りたり、読んだりできる地域の〝リビング〟に」と期待をかけている。

 オープンしたのは「さいかちどブンコ」(同市八幡町794、運営・つなぐば家守舎)。名前は地域の旧名、槐戸村(さいかちど)村から取った。

 空き倉庫の所有者で館長の中村美雪さん(59)が、「地域に図書館が近くになく、本屋さんもなくなった。気軽に本に触れる場が必要」と痛感していたのが開設のきっかけ。

 静岡県焼津市の私設図書館「みんなの図書館さんかく」が一昨年3月、〝一箱本棚オーナー制度〝でオープンし、全国に広まっていることを本で知った中村さん。早速、同町内で4年前に空きアパートをリノベーションし開設した「シェアアトリエつなぐば」を管理運営する、「つなぐば家守舎」(小嶋直代表取締役)に開設を持ちかけた。

 今年1月からプロジェクトがスタート。図書館は木造2階建て(1、2階で計約45平方㍍)。焼津市を視察し、SNSでオーナーを募集すると、35人が手をあげた。ワークショップで、オーナー各自が20冊程度置ける木製の本棚(縦約30㌢、横約40㌢、奥行き30㌢など)を作り、倉庫のリノベーションも進めた。

 クラウドファンディングで費用を集め、目標を上回る約170万円が集まった(6月30日終了時)。

 本棚の使用料は月2200円、1年間で2万円。本棚オーナーが交代で貸し出し業務を行い、各自の文化発信の場にもなる。現在、絵本や小説、専門書など蔵書は約2000冊。利用券(発行手数料500円)を作れば、一人が無料で3冊まで2週間借りられる。読書スペースで読むことができて、手ぬぐいなどのオリジナルグッズも販売する。

 オープン初日には浅井昌志市長や地域住民が出席してセレモニーや内覧会が行われた。

 本棚オーナーでデザイナーの好井綾子さん(39)(同市旭町)は「デザインに関心ある人と交流し、自分のデザインを発信、表現する場として活用したい」と話す。小嶋さん(42)は「誰もが利用できる地域のリビングに」と期待する。

 開館は午前10時から午後8時の予定。当面は不規則のため、「さいかちどブンコ」のインスタグラムで確認してほしいという。

 <問い合わせ>さいかちどブンコ▽メール=saikachido.bunko.@gmail.com