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高まるランバイク熱 練習場不足が悩み

ペダルのない子ども用二輪・・・競技人口2万人 大会も各地で続々

ランバイクのレースで奮闘する子どもたち
ランバイクのレースで奮闘する子どもたち

 ペダルがなく、足で地面を蹴って進む「ランバイク」が、未就学児から小学校低学年の子どもたちの人気スポーツとして広がりを見せている。県南東部でもランバイクを楽しみ、大会に出場する子どもたちが増えているようだ。ただ、保護者にとって悩みの種は近くに練習場所がないことだという。
 ランバイクはキックバイク、ランニングバイク、ストライダーなどとも呼ばれるペダルのない自転車(法律的には「ペダルなし二輪遊具」で、自転車には含まれない)。元々、自転車に乗るための練習器具として使われていた。乗ることで、身体的なバランス感覚が養われ、脚力が強くなり足も速くなる。そのため、小さい子どもの玩具として誕生日プレゼントに贈られることも多い。
 大会も各地で開かれており、2歳から6歳または8歳まで年齢別にクラス分けされた選手が、大人顔負けの激しいレースを展開することも多いという。
 草加市在住の丹羽朔太郎君(7)、佳乃ちゃん(5)、千歳ちゃん(2)は、2歳になる前からランバイクに乗っている。今では週に5~6回練習し、大会にも出場する腕前だ。
 だが、母親の晶子さん(30)は「近くに練習する場所がない」とこぼす。近くの公園は自転車の乗り入れが禁止されているところが多く、埼玉スタジアムや熊谷スポーツ文化公園の駐車場など遠くまで足を運ばなければならないという。市に問い合わせてみたものの成果はなし。「各地のイオンが大会会場になることが多いので、レイクタウンの駐車場の片隅でも借りられたらうれしいのだけど……」と晶子さんは言う。
 「近場でもっとたくさん走らせたい」と、父親の健太郎さん(38)も一緒に企業や施設、スーパーなどに練習場所となりそうな駐車場などの開放を呼びかけている。
 ランバイクのレースとしては、2010年に世界初のレース「ストライダーカップ」が日本で開催されたのが始まり。現在では国内最大の大会となり、また、世界中で大会が開催されるようになった。2歳から大会に出場できるのも魅力の一つ。すべて親が付き添い指導するため、大きなけがにつながることが少ない。
 主力メーカー「ストライダー」は世界販売台数約200万台。日本国内で約60万台が流通し、競技人口は約2万人と言われている。未就学児の10人に1人が所有している計算だ。