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吉川/障害者の手助けを推進

吉川市内各郵便局を認定 「あいサポート運動」

吉川市役所で行われた「あいサポート企業」認定書の授与式
吉川市役所で行われた「あいサポート企業」認定書の授与式

 吉川市は、同市内の各郵便局(吉川、吉川団地前、平沼、吉川駅前、イオンタウン吉川美南内)を「あいサポート企業」として認定し、3月27日、同市役所で認定書の授与式を行った。同市での認定は初めて。
 同市では2020年から、松伏町と共同で「あいサポート運動」を推進し、障害者の手助けを行う「あいサポーター」の育成に取り組んでいる。あいサポーターを増やして障害者へちょっとした手助けを積極的に行う企業を「あいサポート企業」に認定する。
 「あいサポート運動」は障害のある人にも暮らしやすい社会を実現しようと、2009年、鳥取県からスタートした。例えば、高齢者に大きな声でゆっくり話しかけることは、高齢者の特性を知っているからこそできること。同様に、障害の特性や必要な配慮を正しく理解できれば、温かい地域社会を築く第一歩になる。24年2月末現在、全国であいサポーターは約66万人、研修回数は約1万回、あいサポート企業・団体は2940団体と、右肩上がりに増えている。
 今回、吉川第1号となった同市内の郵便局は、「あいサポート」の研修を局員が10年前から受けてきた。以前から同市と包括協定を結び、見守りなどでも地域貢献している。
 同市では、今後さらに周知するために、障害福祉課の職員が障害者とともに中学校に出向き、障害の特性を説明する活動をする。2か月に1度の割合で同市と松伏町が会合を開き、手分けしながら状況を確認していく。また、企業も各社の特長に応じた内容で研修を行う。
 認定式には同市の中原恵人市長、吉川郵便局の新井和也局長、同窓口営業部の朝倉良司部長、市こども福祉部の伴茂樹部長らが出席した。
 中原市長は「とにかく知ることが第一歩。知らないとためらわれる。昔は障害を持っている子も一緒に助け合いながら勉強した。今は特別支援学校になり別になっている。その垣根を取り払っていく運動に積極的に取り組みたい」と話した。