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越谷/地域を巡る子ども食堂

キッチンカーで始動 「みんなの笑顔 生きがい」

七夕フェスタで初出店した移動子ども食堂のキッチンカー
七夕フェスタで初出店した移動子ども食堂のキッチンカー

 6月22日に東武スカイツリーライン北越谷駅前のさくら広場で行われた「七夕フェスタ」に、移動子ども食堂のキッチンカーが初出店した。
 越谷市内で子ども食堂「こどもかふぇ食堂ぽらむの家」を運営する青山享美さん(48)と乳幼児のママイベント「神社deままマルシェ」を主催している増田具子さん(46)が昨年暮れから温めていた「移動子ども食堂」がいよいよ始動した。メニューはカレー一つで、100食限定で提供された。
 車の外装塗装は間に合わず白いままだったが、内装は前日ぎりぎりで間に合った。「作業しながら相手の顔が見られ、話ができて、めちゃヤバイ。うれしい」と、青山さんは興奮気味。来場者にカレーを配る増田さんも笑顔いっぱいだった。野菜を提供している清水庸夫さん(79)は「この年になると子どもの笑顔が生きがい」と張り切って手伝っていた。昼が近づくにつれ、子どもたちが大勢集まり、大盛況だった。
 キッチンカーは「みんなのこしがや号」と命名された。今回、小学生以下は、寄付してくれた大人へ「お礼」を書くと、「無料チケット」がもらえて食べられる仕組み。中学生以上は400円。
 母親の高橋恵美さん(41)と一緒に来店したひかりちゃん(7)は「カレーを食べに来た。おいしい」と喜んでいた。同市の福田晃市長も「市民が一生懸命にやってくれる。我々はそれを後押ししていく」とカレーをほお張っていた。
 カレーのレシピは同市北越谷のギョーザ持ち帰り専門店「北越ぎょうざ」が考案・監修してくれた。これから暑くなるため傷みやすいジャガイモは入れない。肉は火が通りやすいひき肉を使用。野菜は地産地消で越谷産をたくさん入れた。子ども用に甘口にしてあるが、中辛も少し混ぜて大人の味も出した。
 青山さんは、念願の移動子ども食堂初出店に「笑顔がたくさんで、これがやりたかったんだー」と感謝と喜びを口にした。
 次は13、14の両日行われる「大沢八坂神社祭礼」に出店する予定。その後も企業などからの出店依頼を受けている。
 ただし、イベント時は他の出店者がいるため、カレーは有料になる。
 また、今月からは月1回で移動子ども食堂を開始。将来は毎日キッチンカーを走らせ、市内30小学校学区のいずれかで食事を提供することを目標にしている。