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越谷「中村家住宅」が国文化財に・登録有形(建造物)に6件

 越谷市が保存する古民家「大間野町旧中村家住宅」(同市大間野町)の主屋・納屋・土蔵・石蔵・御嶽社・長屋門の6件が、このほど、国の文化審議会文化財分科会の審議を経て、国の登録有形文化財(建造物)になった。
 大間野町旧中村家住宅は、江戸時代に旧大間野村(現在の大間野町周辺)の名主を務めた中村氏の旧宅で、1997年に市が寄贈を受け、保存・公開している。
 長屋門が1886年(明治19年)、主屋が1914年 (大正3年)、石蔵が昭和前期など、明治から昭和にかけて建設された6棟が一体となって保存されており、旧名主層の屋敷構えを今に伝えている。
 同市は2015年に中町の「木下半助商店」、2019年に越ヶ谷本町の「旧大野家住宅」が登録されており、大間野町旧中村家住宅は市内3例目の登録有形文化財(建造物)となる。
 同住宅は移築による保存ではなく、屋敷林に囲まれた敷地全体が保存されているのが特徴。敷地内には主屋、長屋門、石蔵、土蔵がある。いずれも現在では失われつつある伝統的な建築技法と古材を可能な限り再利用して復元している。また、それぞれの建物では昔の生活用具や中村家に関する記録などが展示されている。