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空き室を地域の「卓球場」に再生 草加・高畑さん

 「子どもからお年寄りまで、だれでも使ってください」―草加市栄町2丁目の不動産賃貸業、高畑幸治さん(69)は、所有するアパートの空き室を卓球場に改装し、地域の人たちに開放して喜ばれている。

 高畑さんは66歳の時、心臓手術をきっかけに、リハビリのため市内の卓球クラブに通った。ところが「70、80代の人たちに全く歯が立たなかった」。

 以来、一念発起して悔しさをバネに猛練習。持ち前の運動神経のよさで、めきめき上達し、東京都足立区の東京武道館で月1回開かれる「Sリーグ」のAクラス入りを目指す腕前だ。

 そんな折、所有するアパート「ゆたか荘」(栄町2丁目)1階の2部屋が空き室となり、卓球場作りを思い立った。改装した2部屋に卓球台を2台入れた。1台はアジア大会で使用された国際規格のもので、知人を通じて購入。自動のサーブ出し機も導入した。

 「高畑卓球場」と名づけ、主宰する卓球クラブ「TRC」の専用練習場として毎週土、日曜の午前中は使用し、それ以外は毎日午前9時~午後9時まで地域に開放している。会社員、佐藤顕士さん(28)は交通事故で負傷した足の機能改善で利用、「運動不足解消によい」と話す。また、中鉢不二夫さん(73)は、「プレーしやすい卓球台で基本練習や筋力アップにつなげている」と話す。

 妻の悦子さん(68)と運営する高畑さんは「だれもが卓球を気軽に楽しめる場にしたい。子どもたちが将来、本格的に卓球をやりたいときは支援していく」と夢を語る。

 利用料金は大人1時間100円、中学生以下は無料。「湯屋処まつばら」のそば。

 <問い合わせ>高畑悦子さん☎090・6545・8094。