三郷市

高齢者が〝本〟で交流 三郷・隣友会「読書・文化クラブ」

朗読を楽しむ「読書・文化クラブ」のメンバー

 

 10月27日からは読書週間(11月9日まで)。三郷市東あずま町の「東町みなみ町会」の老人クラブ「隣友会」は、会員らが本を持ち寄って作った文庫を中心に、「読書・文化クラブ」(関根勲・クラブ部長)を発足させ、「読書は頭の栄養」と本を通じた交流を楽しんでいる。

 きっかけは、「体力が衰えて図書館や本屋に行くのが大変になった」という会員の声。隣友会の菊地靖孝会長(80)が「身近に本を借りられる場所が必要。認知症予防や改善にもつながる読書クラブを」と呼びかけると、会員31人が集まった。

 同市は「日本一の読書のまち」を掲げており、支援を求めると、市民からの寄贈本を活用した「ふれあい文庫」が町会集会所の小向公民館内に設置された。本棚は市と町内の有志企業からの寄贈だ。

 読み終えた本などを隣友会の会報で呼びかけると、会員から小説など約340冊が集まり、市からの貸し出し分と合わせ蔵書は約500冊になった。文庫運営のため、クラブのメンバー4人が市の「ブックサポーター養成講座」で学んでいる。

 活動は毎月第1土曜。市販の朗読CDを聞き、朗読会、おすすめ本の読み聞かせなど毎回、趣向を凝らしている。本は、クラブ員のほか町会会員なら誰でも借りることができる。

 関根クラブ部長(83)は「歩いて来られる場所で本が借りられるようになり便利になった。朗読会などの活動を皆楽しみにしている」と話す。同クラブは今後、「活動を月2回に増やし、孫世代への絵本の読みきかせ会などもやってみたい」と張り切っている。