八潮市

木製「組み立て囲炉裏」

 コロナ禍といっても、「3密」を避けるのをはじめ、最大限の感染防止対策を取りながら、家族や友人らとキャンプを楽しみたい、という人たちも多い。そんな熱烈なキャンプ族にお薦めしたいのが、八潮市木曽根の紙器製造会社「阿部紙業」(阿部隆治社長)が製作した木製の組み立て式テーブル「iloli(囲炉裏)」だ。

 「iloli」は天板6枚、脚6枚の計12個のパーツから成り、組み立てると六角形型のテーブルになる。素材はベニヤの合板で、重さは約4・5㌔。六角形に組み合わせた場合の直径は約1㍍、高さは約30㌢。

 真ん中が空いた形になるので、そこへたき火やバーベキューコンロなどを置くと、ちょうど、囲炉裏のようになる。カラーは「無垢」(素材であるベニヤ合板そのままの色)と「塗装」(茶系)の2種類。また、六角形以外にもサイドテーブルとして利用するなど、組み合わせやアレンジが自由にできる。金額は「無垢」が1万5400円、「塗装が」1万8700円。

 「iloli」は、紙製器具を作る際の「型」の廃材を利用し、昨年8月から製作を始めた。コロナ禍での「商品開発への挑戦」として、若い社員らの意見を取り入れて、生み出したという。今年4月、「クラウドファンディング」を利用したところ、目標を大きく上回る支援金を得た。5月には、協力者の94人に商品を発送している。

 阿部社長(64)は「材料の関係で、1か月に製作できるのは10台ほど。お客さまを待たせてしまう場合もある」としながら、「コロナ禍でも規模を縮小して営業再開をしているキャンプ場もある。『iloli』で楽しいキャンプ生活を」とPRしている。
 <問い合わせ>阿部紙業☎995・6233。