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八潮/解体前庁舎で救助訓練 草加八潮消防

病院や警察と合同で

 草加八潮消防組合は1月30日、草加市立病院や八潮中央総合病院の災害派遣医療チーム(DMAT)、草加警察署と「八潮市役所解体に伴う総合想定訓練」を実施した。訓練は、解体を控えた旧八潮市役所の庁舎2階で爆発事故が発生。原因は不明だが、白色の煙が窓から出ており、負傷者も多数いる。1階入り口は崩れており進入が不可能―という想定で行われた。

 各部隊は人命救助を最優先に、はしごやクレーン車などを使って庁舎内に突入。庁舎内に取り残された約30人の負傷者を迅速に救助し、重症度に応じて搬送するために治療優先順位を決めるトリアージを行った。

 訓練を見守った草加八潮消防組合管理者の山川百合子・草加市長は「常に自然災害や事故を想定し、体制に不備がないかを確認して情報統制、人命救助に取り組んでいく」と述べ、同組合副管理者の大山忍・八潮市長は「災害発生時には被害を最小限に抑えるため、人命救助を迅速に行う必要がある。今回の訓練がより安全で安心なまちづくりにつながれば」と強調した。

 今回の訓練は、消防局など単独では対応困難な状況が増加する中、他の機関との連携強化を目指し、解体前の八潮市役所本庁舎を活用してより実践的な訓練として行われた。
 また、訓練開始前には能登半島地震の犠牲者に対しての黙とうが行われた。