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選挙・市長選 草加市は三つどもえ、三郷市は一騎打ちか?

任期満了に伴う草加市と三郷市の市長選が16日告示、23日投開票される。草加市長選は、再選を目指す現職の浅井昌志氏(62)、新人で元衆院議員の山川百合子氏(53)、新人の福田誠一氏(58)による三つどもえの戦いが予想される。一方、三郷市長選は5選を目指す現職の木津雅晟氏(76)と新人で前・三郷市医師会会長の青木成夫氏(67)の一騎打ちの可能性が高い(10月7日現在)。草加市議選も同日、投開票される。

有権者数は草加市20万9227人(男10万5298人、女10万3929人)。三郷市11万7045人(男5万8861人、女5万8184人)(9月1日現在)。
草加市長選、三郷市長選、および草加市議選の期日前投票はいずれも17日から22 日まで行われる。草加市は草加市役所西棟1階ロビー、草加市勤労福祉会館など。三郷市は同市役所2階207会議室など。

< 草加市長選に出馬を表明した3人(右から出馬順に浅井昌志氏、山川百合子氏、福田誠一氏) >

< 浅井氏 >
 「1期目で掲げたマニフェストのうち92%に着手、40%は完結した。約束を守るため、残りの部分プラスアルファを実現させ、さらなる市の発展を」と出馬を決意した。
 今期の実績として、18歳までの入院費無償化や各学校へのエアコンの設置、SNSを利用した即時性のある情報公開、コロンビア共和国のホストタウン事業や事前キャンプの実施、人権尊重都市宣言の制定やパートナーシップ宣誓制度の創設、手話言語条例や障害のある人のコミュニケーション条例の制定、老朽化の激しい草加消防署の移設と建て替えの推進、コロナ対策などを挙げる。
 2期目には、18歳までの医療費無償化、介護予防に必要な補聴器購入の補助、保育園への送迎ステーション設置、そうか公園のリニューアル、市内での婦人科外来の開始――などを掲げている。
 「16年間市議を務めた際は見えなかったものが、今の立場になってわかった」とし、「自分が何をすべきかを伝え、市民に判断してもらいたい」と話す。特に「市民の安心・安全を守るため、生活困窮者や地元産業の火を消さないことに努め、必要な人に本当に必要な支援が行き渡るような政策を行っていきたい」と述べた。

浅井 昌志氏(あさい・まさし) 市長。草加市議を経て、2018年10月市長に初当選。1期目。大東文化大学経済学部卒。
              草加市稲荷町4の35の21。家族は妻、長男、長女、父、母。草加市出身。62歳。

< 山川氏 >
 「地域や市のために活動して来た亡き母や夫の遺志を受け継ぎ、生まれ育った草加を、対話の力でさらに住みやすいまちにしたい」と出馬を決意した。
 山川氏は同市神明町出身。大学卒業後、イギリスに留学。その後、NGO団体「ピース4ィンズ・ジャパン」に勤務し、世界の紛争地などで人道支援活動を行って来た。
 2003年4月、県議会議員選挙に民主党公認で立候補し、初当選。以降、4回連続当選し、17年に衆議院議員選挙に当選。20年には新・立憲民主党の結成に参加した。衆議院議員として不妊治療への医療保険適用を求める国会質疑などを行い、今年4月から不妊治療が医療保険適用されることになった。
 当選したら、①徹底した対話とまちづくり条例を生かす地域づくり②支え合いと国際感覚あふれる教育・子育ての環境づくり③SDGs(持続可能な開発目標)の理念に立った、誰もが幸せなまちづくりなどを挙げ、「草加市の最高規範とされる『草加市みんなでまちづくり自治基本条例』の理念にのっとり、地方自治や国政での経験や学びを生かした政策や、市長が市役所を飛び出し、市民と積極的に対話を行いたい」と意欲を見せている。

山川 百合子氏(やまかわ・ゆりこ) 2003年4月県議会議員選挙に民主党公認で立候補し初当選。以降、4回当選。英国ハル大学大学院社会科学部東南アジア研究修士課程修了。
                草加市草加4の3の23の301。家族は義母。草加市出身。53歳。

< 福田氏 >
 「草加のまちづくりが停滞している。市民目線で施策を捉え、民間の活力を入れて行政改革を実現したい」と出馬を表明した。
 市長選出馬への意欲は常にあり、2009年、18年の同市長選にも立候補したが、09年は木下博信氏に、18年には現市長の浅井昌志氏に敗れている。今回、3回目の市長選挑戦。
 当選したら①市民の命と暮らしを守る、医療の充実②全ての子どもたちの居場所づくりを行う、教育行政の充実③被害から市民を守る、危機管理体制の充実④少子化・人口減少対策⑤まちの再生と活性化⑥高齢者とその家族が安心して暮らすための支援⑦草加の魅力発信――を挙げ、「行政では考えられない民間の発想力で、子育てや教育、就職口づくりなどを進め、『終の棲家』として考えられるまち草加を目指す」と強調する。その他の施策として、市の潜在的な観光資源や地場産業、首都圏である立ち位置を生かした魅力の発信や、コロナ対策などを挙げた。
 特に財源の確保について、リーマンショックやコロナ禍を生き抜いた自身の経営手腕を基に、「行政に民間企業の理念をあてはめ、政策実現の礎としたい」と話している。
 現在、瀬崎第二町会長としても、積極的にまちづくりを進めている。

福田 誠一氏(ふくだ・せいいち) 会社役員、NPO法人「クローバー」(障害者通所施設運営)代表理事。私立巣鴨高校卒。
              草加市瀬崎2の50の45。家族は妻、長男、次男、長女、母。草加市出身。58歳。


< 三郷市長選に出馬を表明した2人(右から出馬順に木津雅晟氏、青木成夫氏) >

< 木津氏 >
 「まちづくりが進む中、災害対策や子育て、少子高齢化を見据え、これまでの市政運営の基盤と経験を生かして市の個性と潜在能力を活用した地域づくりに尽力する」と出馬を表明した。
 今期は新型コロナウイルス感染症対策や三郷中央におどりプラザのオープン、パートナーシップ制度の導入のほか、ギリシャ共和国のホストタウン事業などの実績を挙げる。
 5期目の公約に、(仮称)三郷流山橋と都市軸道路の開通や常磐自動車道三郷料金所スマートインターチェンジのフルインター化、新不燃物処理場の整備、子どもの教育環境充実、高齢者支援など、幅広い層への対策を挙げる。
 「今後は『まちづくりは道づくり』『地域コミュニティの充実』『子どもの成長を見守る・夢を育む』の3つの視点から、さらに住みよいまちを目指したい」と抱負を述べた。

木津 雅晟氏(きづ・まさあき) 市長。僧侶。埼玉県市長会副会長。三郷町・三郷市職員、市議を経て2006年11 月、市長選に初当選。以来4期目。大正大学文学部卒。
             三郷市半田1216。家族は妻、長男、母。三郷市出身。76歳。

< 青木氏 >
 「三郷市の医療体制の未来を憂いている。震災時に東北に赴いた経験を生かし、自分の手で災害に強いまちづくりを行いたい」と出馬を決意した。
 東京都千代田区出身。獨協医科大学医学部卒業後、同大学病院の第二内科、消化器内科勤務を経て、92年にクリニック「さつき内科」(同市さつき平)を開業し、同市に移り住んだ。
 11年の東日本大震災時には宮城県南三陸町の公立志津川病院に赴任。約10か月間、嘱託の常勤内科医として勤務している。
 市長に当選したら、①公的なPCR検査場の設置②夜間救急医療の整備③発熱外来の診療所建設④子育て、幼児教育支援⑤障害者、サポートケアが必要な人の避難所の設定⑥高齢者対応⑦防災対策の充実を目指す。「これまでの経験を生かし、地域の声を伺いながら市政運営を行う」と意気込みを見せている。

青木 成夫氏(あおき・しげお) 医師。前・三郷市医師会長。認定内科医(日本内科学会)、消化器内視鏡専門医(日本消化器内視鏡学会)、消化器病専門医。
             三郷市さつき平2丁目1の2シティフォーラム2階。家族は妻。67歳。


< 草加市議選 >41人立候補予定
 草加市長選と同時に行われる「草加市議会議員選挙」(定数28)の立候補予定者は現職22人、新人17人、元職2人の計41人(10月7日現在)。立候補予定者は次の通り(順不同、敬称略)。

石川 祐一58 公 現 党支部副支部長
石田 恵子70 無 現 元・団体職員
井手 大喜37 無 現 行政書士
大里 陽子41 共 現 市議
小川 利八55 無 現 会社顧問
金井 俊治59 公 現 政党支部長
河合 悠祐41 諸 新 会社役員
川﨑 久範51 維 新 自営業
木内 慎一41 無 新 会社役員
菊地 慶太38 立民現 中小企業診断士
木船 英雄60 無 新 弁理士
木村 忠義57 自 新 不動産会社経営
切敷 光雄69 無 現 酒類小売業
小山 太郎41 無 新 演出家・脚本家
齋藤 雄二44 無 現 町会役員
佐藤 敬冶67 共 新 共産党准地区委員
佐藤 憲和37 無 現 町会役員
佐藤 利器54 無 現 市議
芝野 勝利55 無 現 NPO法人理事長代行
白石 孝雄66 自 現 駐車場経営
鈴木 由和53 無 現 商店会理事
須藤 哲也43 無 元 損保代理店
関  一幸59 無 現 市議
田川 浩司58 無 新 会社役員
田中 宣光46 無 現 不動産賃貸業
中島 綾菜33 立民新 政党役員
中野  修60 無 現 不動産会社役員
並木 正成65 無 新 元・中学校長
根岸 絵美42 無 新 金融コンサルタント
平野 厚子62 共 元 政党役員
平山 杏香26 無 新 会社役員
廣田 丈夫63 公 現 市議
藤原みどり59 公 新 党支部委員
堀込 彰二64 公 新 会社員
松井優美子72 無 現 党支部副支部長
三浦八千代67 共 新 政党役員
森   覚59 公 新 党支部委員
矢部 正平37 立民現 政党役員
山口あゆみ58 無 新 会社役員
吉岡  健54 無 現 社会福祉法人理事
吉沢 哲夫84 無 現 自治会役員

政党(自=自民党、公=公明党、立民=立憲民主党、維=日本維新の会、共=共産党、諸=諸派、無=無所属)