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吉川市長選、中原氏が3選

当選を決め、支援者らとガッツポーズをする中原氏(右)
当選を決め、支援者らとガッツポーズをする中原氏(右)

一騎打ち、加藤氏破る 


 任期満了に伴う吉川市長選挙は19日に投開票され、現職の中原恵人(しげと)氏(52)(無所属)が、新人で元市議の加藤克明氏(55)(無所属)を破って3選を果たした。当日の有権者数は5万8727人(男2万9136、女2万9591)。投票率は40・80%で、前回より2・45ポイント下落した。


 吉川市長選開票結果

当 14,474  中原 恵人 52 無現
   9,181  加藤 克明 55 無新
(選管確定)

「市民と共動」で「価値ある未来づくりを」

 市長選は中原氏の2期8年の市政運営が主な争点となった。中原氏は19日午後10時30分過ぎに当選確実の一報が入ると、同市保の選挙事務所で支援者らと握手。拍手と歓声に包まれた。中原氏は集まった支援者を前に「すべての世代、地域、分野の皆さんと話し合いながら、『価値ある未来』を皆さんとつくりたい」と喜びを分かち合った。
 中原氏は2期8年の実績を強調。吉川美南駅東口開発をスタートし順調に進んでいることや、事業費16億円を削減した新庁舎完成、美南地区に新設の吉川中学校建設など公約が実現できたことをアピール。さらに公立全小中学校へのエアコン導入などを成果として挙げた。
 選挙戦では、前回同様、市内を自転車で精力的に回り幅広い層に支持を広げた。3期目は、三輪野江地区に吉川農業パークを整備する。同パークは吉川の新たな拠点として、道の駅を整備し、体験型農場を作る。さらに農業の産業化を目指して植物工場や実験農場を整備して、物流も含めた6次産業化を目指す―などを公約として掲げ、「市政の継続と発展」を訴えた。
 中原氏は「選挙期間中は子どもからお年寄りまで、多くの方の声援を受け、自転車のペダルをこいだ。兄弟一緒の保育所に入れるなど、市民目線で身近な幸せを感じていただけるような市政を目指す。市民に寄り添った子育て支援など、今後も『市民との共動』によるまちづくりを進めていきたい」と語った。
 一方、加藤氏は「吉川のポテンシャルはこんなもんじゃない」と現市政を批判。子育て支援の拡充や吉川美南駅東口開発と三輪野江地区の農業パーク見直しなどを訴えた。前回の選挙で現職に敗れた市議や前市長らの支持を受けて浸透を図ったが、及ばなかった。


 中原 恵人氏(なかはら・しげと) 市長。教育事業を行うNPO法人理事長、県議を経て2015年2月に市長初当選。筑波大第一学群政治学科卒。趣味はスポーツ、バイク、旅など。家族は妻、長男、次男、長女の5人家族。吉川市保462の1。千葉県松戸市出身。


 市議補選(欠員2)も同日投開票が行われた。投票率は40・77%だった。


 吉川市議補選開票結果(欠員2-候補3)

当 11,790 岩崎小百合 49 ネ新①
当  5,571 菊名 克典 54 無新①
□  5,002 山田  琢 50 無新

(選管確定、年齢は投票日現在、丸数字は当選回数、□は法定得票=繰り上げ当選資格=を得た者、ネ=よしかわ市民ネットワーク)