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越谷/正観音菩薩坐像ご開帳

82年ぶり修復 越谷・林泉寺

修復後初のご
開帳となった
林泉寺の正観
音菩薩坐像
修復後初のご開帳となった林泉寺の正観音菩薩坐像

 越谷市増林の林泉寺(木村惠隆住職)で4月21日、鎌倉時代後期の嘉元2年(1304年)の作とされる県指定有形文化財「正観音菩坐像(せいかんのんぼさつざぞう)」の修復後初のご開帳が行われた。ご開帳は毎年4月、観音様の日である18日に近い日曜に行われる。ご開帳前に一升餅を供え、ご開帳後、餅の上の部分だけを持ち帰り皆で食べて、無病息災を願うとされる。
 同坐像の修復は82年ぶり3度目。約1年がかりで解体修復された。座高84㌢、ヒノキ材の寄木造りで、肉身部には金泥が塗られ、衣には朱彩が施されている。参拝者たちは、優しい面立ちに「きれいですね」と話していた。
 同寺は創建700年以上と伝わる浄土宗の古刹(こさつ)。徳川家康ゆかりの寺としても知られ、家康が訪れた時に馬をつないだ「駒止(こまどめ)の槙(まき)」や口をすすぎ手を洗った「権現井戸」なども有名だ。木村住職は「正観音菩薩のご意向があまねく行き渡り、信心の芽が育ちますよう願っております」と話していた。