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草加市/「おもちゃのひろば とことこ」 母親に「安心できる場」提供

経験豊富な主婦が手助け

 草加市吉町の日枝神社脇にある「吉町集会場」で今月11日、主婦の佐藤米子さん(75)が主宰するボランティア団体「おもちゃのひろば とことこ」が活動を再開した。「入園前の子を持つ母親にゆっくりしてもらいたい」と、ボランティアが子どもたちとおもちゃで遊んだり、歌や絵本の読み聞かせなどを行っている。コロナ禍で活動を休止し、メンバーの高齢化もあって、一時は解散も検討されたが、地域住民らの声に押されて再開することになった。

「とことこ」を利用する親子(左は佐藤さん)

 「おもちゃのひろば とことこ」は、草加市社会福祉協議会に所属するボランティア団体。2008年に草加市内で消滅しかけていた「おもちゃのひろば」で使用されていたおもちゃなどを受け継ぎ、佐藤さんら主婦7人でスタートした。
 活動は毎月第2、4火曜日。現在、佐藤さんを含め60~70代の子育て経験豊富な主婦6人が、約40畳の広い和室で、子どもたちの相手をしている。お菓子やお茶で来場者らをもてなすティータイムもあり、子育て中の母親に喜ばれている。

 2歳の長男、圭佑君を連れて初めて参加した齋藤佳菜さん(31)は、「普段は子育てのことも一人で抱え込んでしまうので、人生の先輩と話せてよかった」と喜んでいた。ほかの母親らからも、「ここでは子どもを見ていてもらえるという安心感がある」「以前もお世話になったが、まだ活動しているのがうれしい。こういう場所があると助かる」という声が上がっていた。

活動を再開初日から「とことこ」には多くの利用者が見られた

 佐藤さんは「地域のつながりを大切にし、子どもたちの成長をお手伝いできれば」と強調。「仲間と一緒に人のための活動を続けられるのが幸せ。できる間は続けたい」としながらも、「子どもが大きくなったお母さんたちに引き継いでもらい、今後も長く続いていくことが一番。今は自分のことでいっぱいでも、人とのつながりがあって良かったと思える日が来るから」と期待していた。