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越谷市内のスケッチ100枚

「わが町越谷スケッチ集」を手にする合田さん
「わが町越谷スケッチ集」を手にする合田さん

合田さん 3年かけ、自費出版


 越谷市弥栄町の中小企業診断士、合田正恒さん(82)が4月14日、同市内で3年間にわたり描きためたスケッチをまとめた「わが町越谷スケッチ100」(A4判、200ページ)を自費出版した。レイクタウンや梅林公園、日本庭園や寺院、商店街などさまざまな風景の絵とエッセーが掲載され、読み物としても楽しめる内容となっている。
 画集の出版は今回が初めて。きっかけは3年前からのコロナ禍だった。コンサルタントの仕事もなくなり、実質的にリタイア。「時間ばかりある。コロナ禍に負けないよう何かしたい」と、趣味の絵画を生かしてスケッチすることにした。
 合田さんは35年前から市内の絵画サークル「サンデーアート」に所属し、現在、相談役を務める。コロナで遠出はできないため、自宅近くからスタート。描き始めて「何かテーマがあった方が集中して描ける」と考え、自分の住む「越谷」をテーマにした。スケッチは水性色鉛筆を使ってカラフルに仕上げた。
 市内をくまなく歩いた。この時期のお気に入りは同市相模町の元荒川で泳ぐこいのぼり。「一休みする800匹のこいのぼり」と題した作品は、大小さまざまなこいのぼりを橋の上からスケッチした。この事業を主催する大相模地区コミュニティ協議会にも出かけて、こいのぼりを飾るようになったいきさつなどを取材した。合田さんは「地元の人たちが力を合わせて生まれた傑作だ」とつづっている。
 また、毎年8月に中央市民会館そばの葛西用水で開催される「平和を願う音楽と灯ろう流しの夕べ」を題材に、夕暮れの用水に浮かぶ灯ろうを描き、「平和は日本の誇る文化。子どもや孫の代につないでいきたい」と記した。
 合田さんは「越谷に住んで40 年以上になるが、知っていたはずの越谷は未知のまちだった。新たな発見ばかりで、越谷を見つめ直すいい機会になった」と話している。300冊を作り、知り合いや友人らに贈った。希望者には1000円で分けるという。
 <問い合わせ>合田さん☎090・6318・6659。