越谷市

越谷サンシティ 建て替え計画を変更 財政負担で一部は改修へ

「越谷サンシティ」のホール棟
「越谷サンシティ」のホール棟


 越谷市はこのほど、同市南越谷1丁目の複合施設「越谷サンシティ」の整備基本計画を一部見直し、2棟のうちホール棟は「建て替え」でなく「大規模改修」に変更すると発表した。イオン南越谷店の入る商業棟の建て替え方針は変えない。老朽化の目立つ市立病院、小中学校、学校給食センターなどの整備が迫っていることから、財政負担を極力抑えるためとしている。
 サンシティは1979年に建設。JR武蔵野線南越谷駅と東武スカイツリーライン新越谷駅に近く、ホール棟には1600人収容の大ホールをはじめ、小ホール、展示ホール、視聴覚室、和室、会議室などを備えるほか、図書館、市の出張所などがある。
 しかし、建物の老朽化が進んだため、市は2020年、整備基本計画をまとめ、同エリアに「越谷市の玄関口」としてにぎわいを創出するため、25~28年度の4年間で全施設を解体し建て替える計画を立てた。コロナ禍やエネルギー・建設資材価格高騰を受けて、昨年5月、計画の1年延期を決めていた。
 今回の計画見直しを受けて、サンシティは26年度末まで運営を継続。27~28年度の2年間で、ホール棟の大規模改修、商業棟の解体、新たな民間施設の建設を行い、29年度リニューアルオープンを目指す。
 方針転換により概算費用は従来の320億円から150億円に圧縮できるとしている。
 福田晃市長は、市立病院改修などで「大きな財政負担を生じさせることに強い危機感を持っており、総合的に勘案した」としている。
 市では7月11日までパブリックコメントを受け付ける。