八潮市

メダカの生産販売

 八潮市で2か所目の障害者の就労継続支援事業所(A型)「はなもも」(朝田健宏管理者)がこのほど、同市伊勢野にオープンした。「A型」は障害者と雇用契約を結び、給料を支払いながら就労を支援する事業所。「はなもも」は全国的にも珍しいメダカの生産販売をメインにしている。

 管理者の朝田さん(27)は同級生に発達障害の子がいたことなどから、この道に進もうと決意。6年前、千葉県野田市のA型事業所に勤務し、ノウハウを学んだ。

 昨年夏、同事業所の利用者が改良メダカを飼育しており、事業所が取り入れて育成、販売したところ、大きな反響があった。このため、地元にA型事業所の開設を考えた朝田さんは、メダカを主力にした事業所を立ち上げることにした。

 開所は7月1日で、8月下旬からメダカの飼育をスタートさせた。

 現在は50品種、約2000匹を利用者5人のうちの3人で飼育している。“定番”の朱赤体色の「楊貴妃」や黒体色の「オロチ」のほか、最新品種の黒体色ラメ(うろこ1枚1枚が光る)で、ヒレが1・5倍以上に伸びる「ブラックダイヤリアルロングフィン」、赤・白・黒の錦鯉のような三色の体色の「紅玉」などの希少品種を扱っている。今月から本格販売の予定で現在、インターネットでのプレ販売を行っている。

 朝田さんは「メダカを担当することで、利用者に強い責任感が生まれて積極的に勉強している。アニマルセラピー(動物を使った心理・物理療法)の効果もある」とし、「メダカ業界が障害者を雇用するきっかけになれば」と話している。
 <問い合わせ>「はなもも」☎951・1443。