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草加市/ルール守って安全走行 町会で自転車マナーを啓発

 「交通ルールは、車だけでなく、自転車も厳守を❢自転車は左側通行❢」――6月22日、草加市吉町3丁目の吉町集会場前で、自転車の前かごにつける防犯カバーの配布が行われ、同市吉町四丁目町会の野口和夫町会長(79)と元町会長の橋本英士さん(88)が声を張り上げて、自転車を使う地域住民に交通ルールを守るよう訴えた。

 町会が一丸となって、交通ルール順守や交通事故防止と同時に、ひったくり防止や自転車の盗難防止を徹底しようと実施された。実は〝6年越し〟の事業だ。
 きっかけは6年前、橋本さんの身内が自転車で右側通行をして交通事故を起こしたこと。現在、ヘルメット着用が努力義務化されてはいるものの、基本的な交通ルールを守らなければ交通事故は減らないと、橋本さんと野口町会長が声を上げた。

 その結果、市の交通対策課や草加警察署、草加地区交通安全協会、草加八潮地区防犯協会なども協力し、正面に「左側通行」と書かれた銀色の防犯カバーを500個作成することになった。文字の左右には草加市のマスコットキャラクター、パリポリくんと八潮市のハッピーこまちゃんもかれている。この日は約20人が集まり、橋本さんと野口町会長が中心となって、交通ルールなどについて伝えながら、自転車に防犯カバーをつけていった。

町会住民同士で交通事故事故防止を互いにPR

 橋本さんは「自転車の防犯カバー着用が恥ずかしいという人の説得に時間がかかった。丁寧に話し、多くの人々に理解してもらうことができた」とほっとした様子。「吉町四丁目町会が発祥となって、市や他の地域全体に自転車も交通ルールを順守する輪が広がってもらえれば」と話した。また、野口町会長は「周知徹底し、事件事故を1件でも少なくすることができれ
ば」と述べ、「自転車の盗難被害も増加している。各自が気をつけてもらいたい」と注意を呼びかけた。

 同市交通対策課は「市内での自転車の交通事故発生件数は昨年より下がったものの、依然として多い。自転車の盗難も同じ」とし、「警察署と連携し、市内の事故や事件を1件でも減らせるよう努めていく」と強調した。