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吉川/吉川発の技術で世界へ ミラノ・コレクションに出展

最高品質で展開 革バッグ 満田工業のブランド サロンドアルファード

ミラノコレクションで披露された「がま口バッグ」
ミラノコレクションで披露された「がま口バッグ」

 吉川市の満田工業株式会社(満田浩樹社長)が展開する高級バッグ・財布ブランド「SALON DE ALFURD TOKYO(サロンドアルファード東京)」が、日本のフォーマルブランド「MUNETAKA YOKOYAMA」とのコラボレーションにより、2月20日から26日までイタリア・ミラノで行われた世界4大ファッションショーの一つ、「ミラノ・ファッションウィーク」、通称ミラノ・コレクションに出展した。同市内の製品が世界4大発表会に出展したのは初めてで、世界をうならせる最高品質をアピールした。
 発表会に出品されたのは、同社が「LUXURY(ラグジュアリー)×OTONA KAWAII(大人かわいい)」をコンセプトに展開しているサロンドアルファードのフォーマル用バッグ「テネラパーティバッグ」。
 デザイナーがイタリアンシープレザーを特別な刺しゅうステッチでキルティング加工し、針目をジグザグに縫うことで幅を広げて立体感を出した。同レザーを使用した「テネラ」シリーズで、軽いパーティーバッグでふんわり優しい、日本らしさを演出したものを2点製作した。フォーマルな装いに合うデザインは、シルバーレザーにクリスタルなどキラキラ感を加えた品格と華やかさを演出したもの。形はミニハンドバッグとがま口バッグを用意した。
 ミラノのランウェーにこのバッグを持ったトップモデルが現れると、その美しさに観客からはため息が漏れ、盛んにフラッシュがたかれていた。
 出席した満田社長は「ランウェーに自分たちのブランドが登場した時は感無量だった。次に向かうための通過点だと思う」と話していた。
 ミラノ・ファッションウィークはパリ、ロンドン、ニューヨークとともに「世界4大ファッションウィーク」と位置付けられ、日本ではミラノ・コレクションとして知られる。
 出展のきっかけは、日本のフォーマルブランドを手がける横山宗生氏から「百貨店との取引が多く、世界基準の品質にこだわるサロンドアルファードと一緒に何かできないか」というオファーだった。満田社長は「日本の伝統文化、伝統産業を世界に知ってもらいたい」と快諾し、同社が製作するフォーマル用バッグを出展することにした。
 同社は、満田社長の祖父、一夫氏が1966年に衣料用ファー(毛皮)の染色工場を吉川市に設立したのが始まり。2009年、満田社長が「日本発ラグジュアリーブランド」として「サロンドアルファード」を設立し、以来、革製品を中心としたバッグやポシェットなどを製造している。同市のふるさと納税返礼品も提供している。
 満田社長は、「15年以上ブランドをやっていて、日本発ラグジュアリーブランドという夢を一度も諦めたことはない。大変な時はたくさんあったが、一瞬一瞬が楽しかった」と話し、ミラノでの発表を機にさらに世界に展開していく姿勢を強調した。同社では4月19、20の両日、本社で「ファミリーフェア」を開催。アウトレット中心にバッグやレザーアイテム、財布などを販売する。
<問い合わせ先>満田工業株式会社(吉川市川藤815)☎︎982・4898。

満田工業の職員たち(後列左が満田社長)
満田工業の職員たち(後列左が満田社長)