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草加市・90歳の手習いを披露

 草加市住吉の同市立中央公民館でこのほど、「第25回平成塾活動合同発表会」が行われ、高齢者らが、茶道、囲碁、将棋、体操、マジック、詩吟、手芸などさまざまなサークル活動の成果を発表した。
 「平成塾」は、同市が高齢者を中心とする「学びとふれあいの場」や、「地域の子どもたちとの交流の場」として、市内の小学校の空き教室を改修し、地域に開放している生涯学習施設。1989年から現在まで、市内14か所に設置され、サークル活動が行われている。

 合同発表会で注目を浴びたのが、「瀬崎平成塾」で書道を学ぶ、90歳の晝間和郎さん(同市瀬崎)。知人の紹介で、昨年7月に入塾し、川嶋麗鷲さん(78)から書道を習い始めたばかり。

 書道を始めた動機は、「字は人格を表す。きれいな文字を書きたい」との思い。第1、第3火曜に同塾に通って2時間みっちりと学ぶ。これまで一度も休んだことがない〝皆勤生〟。
 晝間さんの展示作品は、「のし紙袋用語」から取った文字で、「御年賀」や「御中元」「御歳暮」「御霊前」「薄謝」などが書かれている。「亡くなるまでには自分を正直に表せる文字を完成させたい」と、晝間さんは自身の作品にはまだまだ納得していない。

 指導する川嶋さんは「筆文字にも慣れ始め、向上心・向学心のある個性にあった正直な字」と評価している。「筆文字は脳の活性化に直結し、頭や手先を使うので健康にもよい。今後の成長が楽しみ」と話し、晝間さんの健康を気遣いながら、エールを送っている。