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越谷 シニアの健康に仲間作り マージャンや体操で交流

健康マージャンと健康体操で介護予防を図る「輝生会」のメンバーたち(南越谷1丁目自治会館で)


 健康体操を取り入れた健康マージャンで介護予防とひきこもり予防を―。越谷市にこのほど、中高年の仲間作りを目指す市民グループ、NPO法人「耀生会(きしょうかい)」が発足した。毎月土、日曜日を中心に仲間が集まり、健康マージャンと健康体操を楽しんでいる。年齢制限はなく、現在のメンバーは20代から80代まで23人。旅行やカラオケ、ハイキングなども楽しむ「同好会」もある。同会では「好きなこと、興味あることはメンタル面、体調面にもプラス。仲間になりませんか」と呼びかけている。

心身に刺激 認知症予防に


 呼びかけ人は元小学校教諭で、同会理事長の林順一さん(69)。
 きっかけは、高齢者のひきこもり問題。ひきこもり状態はフレイル(加齢により心身が衰えた状態)を招きやすく、認知症につながる恐れもある。健康寿命を長く保つには「何か好きなことをやり、人と会うことが必要」と考え、自身も若い頃に熱中したマージャンに注目した。ただ、マージャンは座ったままで運動不足になりがちなので、専門家の指導を受け、健康体操も行うことにした。二つの組み合わせは「全国でも珍しい」(林さん)という。
 「健康マージャン」とは、「酒を飲まない」「タバコを吸わない」「お金を賭けない」マージャンのこと。不健康要素3つを排除し、純粋に競技を楽しめるようにしたもので、一部の老人ホームでも取り入れられるなど、特にシニア層で人気が高まっている。
 メリットとして、脳トレで認知症予防になる、お金がかからない、コミュニケーションが取れて孤立しない、などが挙げられている。プレーする4人が同じテンポで牌(はい)を取ったり捨てたりし、上がりに必要な「役」を作っていく。
 11月の週末、会場となっている同市南越谷の南越谷1丁目自治会館では、8人が2卓に分かれてプレーしていた。「リーチ」、「ポン」、「ロン!」など元気な声が響く。初心者の女性(84)は仲間のアドバイスを受けながら楽しんでいた。「20代の頃、職場の仲間とやったことがある。頭を使わないと上がれないので楽しい」と笑う。同市南越谷の会社員、木村隆一さん(75)はベテラン。「週に1回、いろいろな人と知り合いになれるのが楽しい」と言う。
 「半荘(はんちゃん)」(マージャンの試合単位)ごとに林さんが声をかけ、健康体操をして体をほぐす。
 同会のテーマは「今が青春」。名称は「輝いて生きる」を願い「輝生会」にした。参加費は入会金2000円、月会費500円。
 林さんは「初心者には一から教えるので、誰でも簡単に楽しめる。経験者も随時受け付け中。旅行やハイキングなどのアウトドア活動も盛ん。人生100年時代を元気に生きるためにも、ともに行動しませんか」と呼びかけている。
 <問い合わせ>輝生会の林理事長☎080・3085・6800。