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着物で「雛めぐり」楽しむ 越谷 ガイドツアーや演奏会も

着物を着て散策する親子
着物を着て散策する親子


 江戸時代から続く伝統産業、「越谷の雛(ひな)人形」を楽しむ「日光街道越ヶ谷宿の雛めぐり」が2月26日から3月5日まで、越谷駅東口の旧日光街道周辺で開かれた。街道沿いの古民家や商店など約20か所にひな人形を展示して、街歩き、街めぐりを楽しんでもらう企画。主催は越谷商工会議所、旧日光街道越ヶ谷宿を考える会、越谷新町商店会など。
 越谷市市民活動支援センターは5日に関連イベントを開催。「着物で越ヶ谷宿を雛めぐり」を初めて企画し、延べ約10人が着物を楽しんだ。
 着物を提供したのは、市民団体メンバーの木内牧子さん(78)、安嶋好美さん(75)、本田千代子さん(69)の3人。自宅にあった子ども用から大人用まで色とりどりの私物計約50着を持ち寄り、事前に申し込んだ市民に着付けまで行った。
 着物を着て散策を楽しんだ、市内のパート、中野克子さん(53)は「着物を着るのは成人式以来。背筋が伸びて、気持ちがウキウキします」と笑顔。娘のさくらさん(24)も「すてきな柄の着物があってうれしい。普段着る機会がないので、街歩きは記念になります」と喜んでいた。
 木内さんは「越谷でひな人形が作られていることを知ってもらい、着物を着て散策を楽しんでもらえたら。今後は着物歩きを恒例にしたい」と話していた。

糀屋に展示されたつるし飾り
糀屋に展示されたつるし飾り


 3日から5日の3日間は市民グループ「旧日光街道越ヶ谷宿を考える会」(畔上順平会長)によるイベント「まちあるきガイドツアー」が開かれ、3日間で45人が参加。越谷駅東口の観光物産拠点施設「ガーヤちゃんの蔵屋敷」をスタートし、古い商家などでひな人形を見て回った。街道沿いには国の有形文化財「木下半助商店」、「旧大野家住宅」(現在の古民家複合施設「はかり屋」)もあった。
 「ガーヤちゃんの蔵屋敷」前では出張商店街「まるこ横丁」が開かれ、地域ポイント「まるこWAON」加盟店が「わらび庵」の「越谷わらびもち」、「よつばカフェ」のチョコ菓子販売などブース10店を出した。
 江戸時代の蔵「油長内蔵」横の広場では「こどもエリア」と「マルシェ&ステージ」イベントがあり、子ども商店街やキッチンカー、各種ワークショップのほか、津軽三味線やドラムの演奏、ご当地アイドル「クロワッサン」の歌と踊りなどがあった。
 旧日光街道沿いの鉄筋コンクリート製の蔵「糀屋(こうじや)」ではミニコンサート「こうじや音楽館」が開かれた。同会場2階では、段飾りとつるし雛を展示。特に市内の人形作家、會田眞理子さん(61)の縮緬(ちりめん)細工による「つるし飾り」は鮮やかで、来場者の目を楽しませていた。