越谷市

夜空に放つ願いの灯籠 越谷でスカイランタン

スカイランタンに願い事を書く親子
スカイランタンに願い事を書く親子


 「天に届け! 777の願い」と銘打ち、「こしがやスカイランタンまつり」が七夕の7日、越谷市レイクタウンの見田方遺跡公園で初めて開かれた。主催の越谷南ロータリークラブと主管の越谷青年会議所が、創立50周年記念の合同事業として開催した。
 「50周年を一つの区切りとして、子どもからお年寄りまで地域の皆さんに何か喜んでもらおうと考えた」と、同ロータリークラブの濱野高成会長(55)は開催にこぎつけた思いを語る。台湾を訪れた際にランタンを見て感動し、越谷の夜空に持ち込んだという。
 市内で告知すると予想以上の反響があり、1基2000円、限定777基のランタンは瞬く間に完売となった。当日、ランタンを受け取りに来た人たちは長蛇の列を作り、打ち上げが30分遅れたほどだった。
 母親と連れ立って訪れた黒田健太朗君(10)、咲太朗君(8)、仁太朗君(4)の兄弟は、「家族の健康を願って」とランタンに大きく書いた。須藤そうし君(7)は「パパが警察官だから」と書いて、警察官になる夢を願った。
 5秒前のカウントダウンで会場は最高潮に。思いを乗せた777基のランタンが一斉に夜空に上がると、「ワーッ!」と歓声が上がった。安全面を考えて、ランタンの中はヘリウムガスとLEDライト。赤、青、オレンジ、緑の4色が夜空を美しく染めた。
 混乱を避けるため、ランタンは完全予約制で行われた。「越谷では初の企画だったので手探り状態でした。これほど反響があるとは思いませんでした」と濱野会長はうれしい悲鳴を上げた。今後は「継続事業にしていきたい」と語り、「越谷市の町おこしにつながることが願い」と締めくくった。
 感動を胸に帰路に就く観客は、早くも来年の願いを口にしているようだった。(都)