越谷市

越谷市/新米900㌔を寄贈 困窮者支援で JA越谷市

JA越谷市の水野組合長(右から2人目)から新米の寄贈を受けるフードパントリーの代表ら
JA越谷市の水野組合長(右から2人目)から新米の寄贈を受けるフードパントリーの代表ら

 JA越谷市(水野広行組合長)は4日、越谷市内でフードパントリーを運営している4つの市民団体に、有機肥料で栽培した越谷産コシヒカリ「越谷ふるさと米」の新米900㌔を寄贈した。JA共済の地域・農業活性化積立金を活用したもので、同JAによるフードパントリー団体への新米寄贈は4年連続4回目。各団体では寄贈された新米を小分けにして、登録している計約350世帯に配布する。
 4団体は、「越谷子育て応援フードパントリーせんげん台」(草場澄江代表)、「同ぽらむの家」(青山亨美代表)、「同越谷市場」(武藤晴彦代表)、「同おおさわ」(髙野道行代表)。
 同市七左町のJA越谷市本店で行われた贈呈式には、同JA、フードパントリーの各代表、JAとフードパントリーをつないだ越谷市環境経済部の田中祐行部長ら約15人が出席。水野組合長からフードパントリー代表に目録が手渡された。
 水野組合長は「越谷市からフードパントリー団体に何かしてあげられないかと話があり、地域貢献活動としてお米の寄贈を始めた。市内の生産者が苦労して作ったおいしい『ふるさと米』なので、味わっていただきたい」と強調。草場代表は「お米は各家庭が一番必要としているものなのでありがたい。しかもおいしい新米で、みんなとても喜んでくれると思う」と感謝していた。
 フードパントリーはひとり親家庭など食料の入手が困難な家庭に対し、企業や団体、一般家庭などから寄せられた食料などを無料で配布している活動。埼玉県では2018年に草場さんが初のフードパントリーを立ち上げた。コロナ禍の経済停滞で生活困窮世帯が増加したこともあって、現在、県内で76のフードパントリーが活動している。食料を保管する中間拠点(倉庫)は県内に9か所あり、そこから各団体に配送、各団体が登録世帯に配布している。
 「越谷ふるさと米」は、JA越谷市が農業者の所得の増大と地域の活性化を目指して、2015年から栽培を始めたブランド米。農薬の使用を抑え、除草剤を使わずに栽培した、自然に優しいこだわりの米で、年々、人気が高まっている。