越谷市

文化資産をデジタル化 越谷市が公開 学校教育での活用も


 越谷市は8月から、「デジタルアーカイブ」の運用を開始した。市が所有する文化資源などの知的資産をデジタル化して蓄積・保存し、より多くの人が閲覧でき、容易に利活用できるようにした。
 公開されたのは、①「越谷市史」や越谷の歴史物語など市史編さん時の刊行物等19点②図書館の蔵書のうち市に関する書籍約100点③江戸期から昭和期の地図や絵図約60点④市指定文化財「西方村旧記」等の古文書・近現代資料13点⑤「大間野町旧中村家住宅」及び「旧東方村中村家住宅」のパノラマ2点⑥昭和40年代以降の市政広報映像等5点⑦明治後半頃以降の市史掲載写真や市が広報活動で撮影した写真約9900点⑧計画・統計等の市の刊行物、公文書目録約1600点――の計約1万1000点。
 ④の「古文書・近現代資料」は、画像のほか、すべての古文書について、くずし字を活字化したテキストを公開し、「西方村旧記」はくずし字と活字を比較できるように切り替え表示ができる。
 また、⑦の「写真」は、位置情報がわかる写真と地図をひもづけして、地図上で各地点で撮られた写真を見ることができるようにしてある。
 市は2018年度から「市情報科推進計画」の一環としてデジタルアーカイブの導入を検討。21年度から具体的なシステム構築を行ってきた。同アーカイブは、複数の機関に属する資料が一つのアーカイブ内に詰め込まれ、検索・閲覧・ダウンロードが簡単にできるほか、国の分野横断統合ポータル「ジャパンサーチ」と連携しているため、ジャパンサーチで検索すると、越谷市の資料と別の機関の資料との関連性が見つかるなど新たな発見につながる可能性があるという。また、学校教育などで活用できるよう、地域学習用コンテンツ「越谷まなびるーむ」を構築し、同アーカイブの資料の解説などを掲載している。
 同アーカイブの閲覧は、https://adeac.jp/koshigaya-city-digital-archives/top/