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「ペットと防災」学ぶフェス 越谷

災害時の同伴避難へ備え しつけチャレンジも

避難先で困らない基本しつけに挑戦するペットと飼い主(イオンペットのブースで)
避難先で困らない基本しつけに挑戦するペットと飼い主(イオンペットのブースで)


 越谷市のイオンレイクタウンとその周辺で5月27、28の両日、「防災フェス!2023」が開催され、家族連れなどでにぎわった。2011年の東日本大震災を受けて、地域の防災力を高めようと翌12年から行われているもので、今回で11回目。毎年8万人ほどが訪れる人気イベントだ。レイクタウン防災フェス実行委員会とイオンレイクタウンの主催。
 メイン会場のアウトレット駐車場では、越谷市と防災協定を結んでいるイオンペット(株)で、ペットと一緒に避難した際に避難先で困らないよう、ペットが「待て」や「おすわり」など基本的なしつけができているか、飼い主と一緒にチャレンジした。
 東日本大震災以来、「ペットは家族の一員」との認識が高くなっており、越谷市内の避難所の多くは「同行避難」(一緒に避難し避難所では別々に過ごす)、または「同伴避難」(避難後もペットと一緒に過ごせる)ができるという。
 また、災害時にペットを守るための防災グッズや、2018年の「西日本豪雨」で岡山県が大規模な浸水被害に遭った際、トリミングやペットフードの搬送で実際に活動したドクターカーが展示された。
 NTT東日本は災害用伝言ダイヤルの紹介や公衆電話のかけ方体験、電線が途絶えた時に通信衛星で電波をつなぐ衛星通信移動無線車の展示を行った。無線車は東日本に55台(うち埼玉県は4台)所有、公衆電話は現在でも500メートル四方に1台は設置されている。
 このほか、消防車や救急車、自衛隊の軽装甲機動車、野外通信システム車、73式小型トラックなど、災害時に頼れる車がズラリと大集合。写真撮影や試乗体験が行われた。
 実行委員事務局の坂本千春さん(43)は「日本は自然災害が多い国。イベントを通して、一人一人がそれぞれ必要な備えは何なのか考えるきっかけになれば」と話していた。