松伏町

松伏/いらっしゃいませ! ボクらのまちへ

消防士にお菓子屋 お仕事体験にドキドキ

消防服を着て人命救助の研修を受ける子どもたち
消防服を着て人命救助の研修を受ける子どもたち


 子どもだけで「まち」を運営するイベント「ミニまつぶし2024」が3月23日、松伏町のB&G海洋センターと中央公民館で行われ、子ども558人、未就学児48人、大人296人の計902人が集まった。
 松伏町文化のまちづくり実行委員会が主催した。開催は4年ぶり、12回目。
 「いらっしゃいませ!」「これは100パイン。もう一つ買えます」―駄菓子屋コーナーでは、子どもたちの威勢のいい声が響き渡った。消防署では、消防服を着た子どもたちが消防署員となり、人命救助の研修を受けた。人気があった職業は駄菓子屋、消防署、警察署などで、職安ではすぐに「おしごとカード」がなくなった。

子どもたちに大人気の駄菓子屋
子どもたちに大人気の駄菓子屋


子どもだけで運営


 「ミニまつぶし」は子どもだけのまちで、大人の口出し手出し禁止。年長から18歳まで、1日200円を支払い「町民カード」を作成すると、参加できる。タウンスクールに行ってルールを学び、職安に行って仕事を選んで働く。10分でこの町の通貨100パインの給料がもらえ、それを使って買い物や娯楽を楽しみ、小さな社会を体験する。5歳以下はまだ働けないので、100円で500パインと交換する。
 日本では、2002年に千葉県佐倉市がドイツの「ミニ・ミュンヘン」をモデルに「ミニさくら」として始めた。松伏町はこれをベースに07年から開始。全国で11番目、県内では初めてだった。
 「官庁街」「娯楽」「体験・工房」「福祉ビジネス街」の四つのゾーンで楽しさと面白さを追求しながら「遊びのまち」を作った。「消しゴム、はんこづくり」で働いた高草木薫君(7)は、「お客さんを呼ぶのが大変だった」。報酬をもらってスーパーボールすくいを楽しみ、「今度は消防署員をやりたい」と希望。消防署員として研修を受けた鈴木千咲音さん(6)は「楽しかった。人を救助するところは、人形がいてドキドキした」とうれしそうに話していた。
 以前は2日間だったが、コロナ禍を経て久々の開催だったため、今年は1日のみとなった。
 「次回は2日間に戻したい」と同市教育文化振興課の小林哲也主幹は話していた。