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〝木製バイク〟が街を走る!

中古の原付バイクをベースに木製バイクを手作りした横山さん

 「あれっ、今のバイク何?―」。草加市金明町の元大工、横山恒雄さん(68)は、大工の腕前を生かして、木製バイクを作って楽しんでいる。中古の50㏄バイク(原動機付き自転車)をベースにしたオリジナルバイクで、エンジンやタイヤ、計器類以外のパーツを木で手作りしたもの。ナンバーを取得すれば公道も走ることができる。すでに今夏は3台目(スクータータイプ)が完成した。さっそうと、街を走れば、人は驚き振り返る。「世界にも類例はない」。横山さん、ご自慢のバイクである。

 横山さんは10代の頃から、大工として腕を振るい、現在、越谷市内の工房で木製の棚や台などの什器類を製作している。スピーカー作りが趣味で、独自に研究して木とガラス製の音響のよいスピーカーを完成させた。このスピーカーをバイクに取り付け、2020東京オリンピックの街中を音を流して、走ってみたい―と思いついた。その際、「いっそのこと、バイクも木製にしたら目立つ」と考えたのが木製バイク製作のきっかけ。ベースはホンダの「リトルカブ」(50㏄)。ネットオークションなどで手に入れた中古品を一度解体し、エンジン、計器類、ランプ、チェーン、タイヤはそのまま使用。メインフレーム、ハンドルバーなどのパーツをケヤキ材でコツコツと一人で手作りした。ケヤキは「割れにくく、反りにくい上、使い込むと風合いもよくなる」とか。

 「苦労したのがフロントフェンダーの曲線部分。薄く加工したケヤキ材を3枚張り合わせて型にはめ込み加工した」という。
 ハンドルの操作やサスペンションの安定性などテストを繰り返し、ようやく、「ガタつかず、重さも感じず、乗り心地のよい」バイクができた。1台完成させるのに約半年。30㌔以上速度が出る「原動機付き自転車」のため、市役所でナンバーを取得し損害保険にも入り、1号バイクは通勤に使っている。

 2台目は知人に頼まれて製作し、現在、木工体験ができる群馬県みなかみ町の道の駅「たくみの里」で展示中。3台目は今夏、ホンダ「トゥディ」をベースにスクータータイプのものを作った。

 横山さんは「軽く乗りやすく、おしゃれ。木のぬくもり感もある」と木製の特徴をアピールする。今後、「イベントなどの機会があれば、みんなに見てもらいたい」と話し、早くも4台目を構想している。