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松伏/カタツムリの生態研究 自然科学観察コンクール 佳作賞に

小1から8年間の成果 松伏小

カタツムリの研究を続けている8人
カタツムリの研究を続けている8人

 松伏小学校の同級生8人が小学1年から中学2年までの8年間、研究を続けていた「カタツムリの観察パート8」(カタツムリの生態調査及び視覚・光色実験)がこのほど、「第64回自然科学観察コンクール(シゼコン)」中学生の部の佳作を応募作品2478点の中から受賞した。
 同コンクールは、小中学生を対象にした理科自由研究で、1960年から半世紀以上続いている。動物・植物の生態や成長の観察や記録、人間の身体の仕組みや健康に関する研究、鉱物、地質、天文、気象の観測など自由なテーマで募集を行っている。
 研究メンバーは稲葉慶仁(けいと)さん(私立・昌平中)、黒柳樹希(たつき)さん(越谷市立新栄中)、松井花緒さん、五十嵐勇真さん、今朱花さん、石田峻敏(たかとし)さん、山口大和さん(以上、松伏町立松伏第二中)、松田海南翔(みなと)さん(同町立松伏中)。
 8人は、松伏町下赤岩にある田んぼや香取神社でカタツムリ(ウスカワマイマイ)の生態調査を行い、自宅や公民館、小学生の頃は理科室を借りて、実験や研究をしていた。小学生時代の6年間は、科学コンテストに応募していたが、複数の学校の共同研究が応募不可だったため、昨年度、県児童生徒理科研究発表会に応募し、埼葛支部予選で優秀賞を受賞。今年度、初めてシゼコンに応募して受賞した。
 研究では、ウスカワマイマイのからだの仕組みを調査した。生態調査では、「気温20度前後、湿度70%前後」の環境条件で個体が多く生息することが分かった。また、視覚実験では、「色とその光量」を変化させて、視覚実験を行い、色ではなく、大触覚にある目で光の明暗を感じることができることが分かった。
 現在は、別の中学にそれぞれ進学し、2年生になった。今でも8人はウスカワマイマイの視覚について深く研究を進めている。
 メンバーたちは、「努力が自由研究だけにとどまらず評価されてうれしい。今後も観察実験を続け新しい知見を広げたい」(稲葉さん)、「大人の力を借りず、自分たちの力で研究を進め、達成感がある」(花井さん)、「賞が取れてうれしい」(今さん)、「カタツムリにはまだ知らないことがある。これからも研究したい」(五十嵐さん)、「自分たちの力で賞を取れてうれしい」(山口さん)、「メンバーの協力や支えてくれた人のおかげ」(黒柳さん)などと話している。