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「道の駅」建設に7割が賛成・越谷市の市民アンケート

 越谷市が、市内増林地区に建設予定の「道の駅」について、市民アンケートを実施したところ、「建設に賛成」との意見が70%を超えた。対象者に文書を郵送すると共に、今回初めてインターネットによる回答を可能とした。この結果、10代(16歳以上)から80代以上まで幅広い年齢層から回答が寄せられ、回答率は50%近くとなった。同市政策課は「アンケートの回答率と共に、道の駅への市民の期待の高さに驚いている」と受け止めている。一方、「税金は他の事業に使うべき」などの反対意見もあった。同市は来年度以降の整備基本計画策定を目指し、今年度中に方向性を固めるという。

 道の駅は同市増森の市道沿いに、「都市型農業」の魅力を発信し、防災拠点の機能を持つ施設として、同市が整備する予定。対象地は「越谷いちごタウン」に隣接の約4・2㌶。国道や県道に面していないため、市単独負担の「単独型事業」となる。観光イチゴ農園が近くにあり、関東一円からの集客を見込んでいる。

 市民アンケートは無作為抽出の市民3000人に用紙を郵送し、同時にパスワードも送ってインターネットでの回答もできるようにした。郵送回答は1079人、ネット回答は383人で、回答率は48・7%。「ネット回答が予想より多かった」(同市)という。10代から30代の若い人からの回答が383人(26・1%)に上っている。

 アンケートは「道の駅にあったらよいと思う機能(施設)」を3つまで選択し、「自由意見(賛成か反対か)」を求めるシンプルなもの。

 その結果、「あったらよい施設」は「農産物直売施設」が最も多く864人。次いで「レストラン」624人、「物産販売施設」515人。「公園・広場」や「温浴・足湯施設」の希望も多く、「買い物と食事ができて、子どもたちが遊べる施設」などが望まれている。「その他」の意見では、「キャンプ場」や「RVパーク(車中泊のできる施設)」などがあった。

 「自由意見」は、789人から838件もの意見が出され、571件、74・1%の市民が建設に賛成し、「子どもたちのためにも歓迎。スピード感を持って事業を進めてほしい」や「どこにでもあるような道の駅ではつまらない」として、「イチゴを中心にした特徴を」「災害時の情報発信基地に」なども要望もあった、

 一方、「不採算性」を懸念し、「市財政の負担が増加する」「近くにレイクタウンがあるのに集客が期待できるか不明」など53件(6・3%)の反対意見があった。

 また、関連意見として、「道の駅からレイクタウンや越谷駅に行ける循環バスを整備し、高齢者や子どものいる家族らが集える場に」や「蒲生駅や新越谷駅から土・日曜に直通バスを」などの声があり、公共交通の確保が課題として浮かび上がっている。

 同市の徳沢勝久・総合政策部長は「市民の期待の高さに驚いている。道の駅整備はスタート地点にたったばかり。アンケート結果を胸に刻み、前に進めていきたい」と話す。

 同市は今年度中に方向性を打ち出す予定。