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草加市・獨協大生が「注染」の商品開発、販売へ

 獨協大学(草加市学園町)の高安ゼミの学生らがこのほど、同市の伝統産業「注染」を用いた手拭いやハンカチ、巾着を開発し、今月9日から14日の午前10時30分から午後8時まで、草加マルイの1階イベントスペースで販売する。
 商品開発を行ったのは同大経済学部国際環境経済学科の3年生、佐藤茉央さん(21)、大西達也さん(同)、富山想さん(同)と、同経済学科3年生の長澤優さん(同)、同経営学科3年生の野中康成さん(同)と内藤俊介さん(22)の計6人。

商品を開発した学生らと高安教授(後列左)

 草加市出身でない6人は、今年3月末、大学に通う中で同市の3つの伝統産業に触れた。しかし、「せんべい」の認知度は高いものの、「ゆかた染め」や「皮革産業」については認知度が低いことを知り、素晴らしい伝統を後世に伝えたいと思ったという。
 5月中旬頃、「ゆかた染め」と「皮革産業」について調べていく中で、「ゆかた染め」の技法「注染」に引かれた。「草加本染」の認知度向上を目指して「若者×伝統」の商品開発を行い、伝統産業を未来に残そうと決め、プロジェクト名を「草加本染LOVERS」と名付け、本格的に活動を開始した。

 商品開発で試行錯誤する中、同市の伝統産業「東京本染めゆかた」の伝統技法「注染」を伝える県伝統工芸士、昼間時良さん(85)を訪ね、協力を仰いだ。「学生のためならば」と昼間さんは快く承諾。「注染」の見学や体験会などを実施し、「注染」を行う際に必要な〝型の掘り〟を教えてくれる牧野昌美さん(55)も紹介してくれた。

 商品は学生自らが型を3種類ほど作成し、昼間さんが職人の腕を生かして染めたもの。販売価格は、手拭い1800円、ハンカチ1700円、巾着1600円。デザインや色違いなどがあり、手拭いが4種類、ハンカチと巾着が各2種類となっている。
 プロジェクトのリーダー、佐藤さんは「手に取って使ってもらうことが伝統産業の復興につながる。コンセプトは新しい伝統産業で、多くの人に知ってもらいたい」と話している。