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完熟いちごの出荷がピーク・吉川の農業法人が栽培

完熟イチゴを出荷する「吉川いちごの里」の永瀬さん

 いよいよイチゴ出荷の最盛期――。2021年12月末から収穫、出荷を始めた吉川市飯島の農業法人「永瀬農産」(永瀬俊彦代表取締役)では、出荷のピークを迎える準備に追われている。同市内初のイチゴ栽培を手がけている永瀬農産のイチゴ部門「吉川いちごの里」の農場長は、永瀬社長(57)の次女、美香さん(23)。今回2年目の出荷に「少しずつ慣れてきました。完熟イチゴの出荷のために毎日作業に追われています。吉川をいちごの里として親しまれるよう頑張りたい」と張り切っている。
 現在はハウス4棟分のスペース(面積13㌃)を使って、高設栽培と呼ばれる方法で栽培。栽培槽(プランター)を地面より高い位置に配置する事で腰を屈めた作業負担を軽減できる特徴がある。風味がよく、甘さと酸っぱさが調和している「恋みのり」と、イチゴ本来の甘酸っぱさが楽しめる「紅ほっぺ」の2種類を栽培している。現在、3種類目となる「かおりの」の育苗にも取り組んでいる。
 美香さんは、小学生の頃、祖父からイチゴの苗をプレゼントされ、イチゴ栽培に興味を持ったという。本格的なイチゴ栽培を学ぶため、19歳の時、越谷市北後谷のイチゴ観光農園「HMPベリーファーム」で2年間研修して就農した。
 美香さんは「思った以上に収穫に手間がかかることがわかり、大変だった」と当初の戸惑いを話す。
 出荷されたイチゴは同市内の「JAさいかつ」の直売所「フレッシュファーム」と「イオン吉川美南店」、三郷市の「ららぽーと新三郷」などで販売されている。ようやく「吉川いちご」が知られるようになり、出荷したイチゴは毎日ほぼ完売する人気ぶりだ。
 農園では、地元の幼稚園などの団体に「イチゴ狩り」を楽しんでもらっているが、来年以降は「観光農園」として、規模拡大も視野に入れている。
 美香さんは「今後は、観光農園をオープンするのが目標。さらに自前の直売所も作り、イチゴに加え、お米なども販売するなど消費者とのつながりを広げ、より多くの人にPRしたい」と意欲を燃やしている。
 <問い合わせ>吉川いちごの里TEL080・2379・1515。