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「音健リズム」に「手話体操」・松伏「音楽健康クラブ」

「手話体操」をする参加者たち

 松伏町の介護予防事業の一つ「音楽健康クラブ」が昨年10月からスタート。全17回講座の最終日の3月29日に同町田園ホール・エローラで参加者全員の150人が一堂に集う「第2回合同練習会」が開催され、多くの住民に成果を披露した。
 「音楽健康クラブ」は、音楽を用いて、脳トレや日常生活の動作を意識した筋力トレーニング、有酸素運動、ヨガなどを行う。どれもいすに座ったままできる。使用する楽曲の大半をピアノの生演奏で行っていることも特徴。
 講師は同町金杉にある介護老人保健施設「なのはなの里」(大塚節子施設長)に委託。同施設のスタッフでもある、音楽健康指導士と理学療法士、認定音楽療法士の専門家が担当。認知症予防や健康増進、うつ・閉じこもり予防などの効果を得ることで、参加者の生活の質の向上を目的としている。
 月2~4回、定期的に開催することで、「フレイル」(加齢により心身が老い衰えた状態)を予防するための「通いの場」としての役割も担っている。同クラブは2019年10月からスタートした。
 同クラブで日常生活動作とリズムトレーニングを合わせたオリジナルの体操「音健リズム」は「なのはなの里」の理学療法士、大塚俊太郎さん(36)、大塚智美さん(36)が考案した。智美さんは「音健リズムは半年に一度リニューアルをしています。参加者の皆様の持久力、機能、リズム感などの向上に伴い、今では開始当初の内容に比べて負荷、動作の難易度も格段にレベルアップしています」という。
 合同練習会はまず、オリジナル体操・音健リズム「なのはな体操」からスタート。歌いながら手足をバラバラに動かす「脳トレーニング」では、「瀬戸の花嫁」や「荒城の月」を歌った。歌詞を手話で表現しながら歌う「手話体操」では、「春よ来い」と「翼をください」を歌った。約1時間半に渡り、ホール内は参加者たちの元気な歌声に包まれた。
 最高齢者の参加者の臼井静子さん(94)は「心も体も何歳も若返った気持ちになり、とても楽しかった。講師の大塚ファミリーの指導が参加者を笑いに誘って素晴らしい。毎回来るのが楽しみでした」と笑顔で話した。
 音楽健康指導士であり、「なのはなの里」施設長の大塚節子さん(62)は「見学者も含め、多くの皆様に参加していただき、本当に感謝です。これからも松伏町の介護予防事業に貢献できるようスタッフ一同頑張っていきます」と充実した表情で話していた。