三郷市

三郷市/彦糸小で絵本作家が講演

 三郷市立彦糸小学校はこのほど、絵本作家の浜田桂子さん(75)を招き、全校児童205人を対象に講演会を行った。講演会は1年生から3年生までの低学年、4年生から6年生までの高学年までの2部構成で実施された。

自身の作品「へいわってどんなこと?」を手にする浜田さん

 浜田さんは「子どもは非常に感覚が鋭く、絵を読み取る。忖度もなく、絵本の登場人物と同じ状況や気持ちを共感し、本を楽しむ」とし、「そんな子どもたちの視点で絵本作りを心がけている」と、絵本を書く心構えを伝えた。
 さらに、自身の作品「へいわってどんなこと?」を挙げ、自身を含む日本の絵本作家4人が韓国と中国に呼びかけ、3か国12人が集まって、平和をテーマにした本を作るプロジェクトができたと、本ができるまでの経緯を話し、絵本を読んだ。そして「生まれて良かったと思えることが一番の平和」と締めくくった。

 6年生の倉田詩音さん(11)は「以前、浜田さんの絵本『てとてとて』を読んで、手は楽器にも言語にもなるし、安心感を与えることもできると知り、興味を持っていた」と話し、「絵本を通じて学んだことを、今後の人生に生かしていきたい」と感想を述べた。
 最後に浜田さんは「絵本一冊一冊に作家のメッセージが込められている。絵本を通じ、本の世界に共感し、楽しんでもらいたい」と話していた。