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越谷市/越谷美術協会公募展 油彩、水彩、日本画など90点

東武よみうり新聞社賞 「鳥の叫び」(油彩) 山崎 正さん

「鳥の叫び」 で東武よみうり新聞社賞を受賞した山崎正さん
「鳥の叫び」 で東武よみうり新聞社賞を受賞した山崎正さん


 「第51回越谷美術協会公募展」(越谷美術協会主催、東武よみうり新聞社など後援)が10月25日から29日まで、越谷サンシティ・展示ホールで開かれた。展示されたのは協会会員の作品56点、市内在住・在勤の一般公募作品37点で、油彩、水彩、日本画など。
 審査の結果、「東武よみうり新聞社賞」には同市大房の山崎正さん(73)の油彩「鳥の叫び」が選ばれた。深い青の背景に、3羽のシラサギの白さが浮かび上がり、美しく、迫力を感じる力作だ。
 越谷市役所近くの葛西用水では6~10月頃までシラサギが多い時で40~50羽集まる。そこでスケッチや写真撮影をしていたある日、1羽がくちばしを大きく開けたところを撮影。これをモチーフに作品が描けないかと思い、8月頃から本格的に制作に取り組んだ。「世の中の出来事に対して『これで良いのか!』と叫びたくなることがある。こうした思いを、口を開けたサギを通して表現したつもり」と山崎さん。3羽をどう配置して一体化し、迫力を表現するかなどの工夫に多くの時間を費やしたという。別の絵を描いた古いキャンバスを利用。目の粗いアクリル樹脂溶剤で地塗りして凹凸感を出した後、クレパスで下描きし、その上に油絵具を重ね塗りして深みを出していった。
 山崎さんは若い頃から美術が好きだったが、定年退職後、本格的に油彩を再開した。「なかなか思うようにいかない時もあるが、形にできた時の喜びが絵にはある」と話している。
 同公募展の受賞者は次の通り(敬称略)。
 ▽越谷美術協会賞=金子久仁子「水辺の秋」(水彩)
 ▽越谷市長賞=山口みよ子「ここにいます」(油彩)
 ▽越谷市議会議長賞=小嶋沢子「白のざわめき」(油彩)
 ▽越谷市教育長賞=大塚君子「見沼自然公園」(水彩)
 ▽越谷市文化連盟奨励賞=中村まち子「アポイ岳」(油彩)
 ▽東武よみうり新聞社賞=山崎正「鳥の叫び」(油彩)
 ▽とうぶまいにち新聞社賞=小島由美子「何処へ」(油彩)
 ▽クサカベ賞=小西功「錆(さ)びの世界から」(水彩)、高橋花子「早春の窓辺」(同)
 ▽アーチストスペースF賞=山崎春美「蓮池清掃」(水彩)
 ▽アドフレーム賞=鹿岡加代子「休息」(クレパス)
 ▽奨励賞=堀切美沙「夏を見つめて」(油彩)、鈴木とめ子「紫陽花」(日本画)、東キヨ子「積雪の白川郷」(水彩)