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三郷/障害者スポーツ大会 陸上50㍍、ソフトボール投げ 初V目指す

精神面で大きく成長 草加出身 栗原美樹選手

 三郷市東町の障害者入居施設「ソーシャルインクルーホーム三郷東町」に通う栗原美樹さん(26)が、今年10月に佐賀市で開催される「全国障害者スポーツ大会」で陸上競技50㍍(車いす)とソフトボール投げで金メダルを取ろうと、練習を続けている。

 昨年10月に鹿児島市で開かれた特別全国障害者スポーツ大会「燃ゆる感動かごしま大会」では、50㍍(車いす)で大会新の17秒64、ソフトボール投げで6㍍85㌢の記録を出し、それぞれ3位を獲得した。

「燃ゆる感動かごしま大会」の陸上競技50㍍(車いす)とソフトボール投げで、3位に入賞した栗原さん

 栗原さんは2017年から「全国障害者スポーツ大会」の陸上競技50㍍(車いす)やソフトボール投げに出場。しかし、19年は台風で、20年からはコロナ禍で大会中止が相次いでいた。「今年こそは全国大会で金メダルを取りたい。まず5月の予選会をクリアし、県代表に選ばれなければ」と気を引き締めている。

 栗原さんは草加市出身。2児の姉として生まれ、2、3週間後に脳性麻痺による四肢体幹機能障害と診断された。7歳で県立越谷特別支援学校に入学。その時、「レーサー」と呼ばれる競技用車いすを初めて見て、これに乗りたいという思いから陸上競技を始めた。13歳で、同校卒業生の母親が設立し、越谷市を拠点に活動する陸上チーム「ホープランナーズ」に入団。高校生になると、さいたま市を拠点とし、障害者と健常者が一緒にプレーできるローリングバレーのチーム「ドリーマーズ」にも入団した。

 母親の輝美さんによると、「元々活発な子で、歩行器や車いすを乗り回すのが好きだった」」という。「競技用車いすに興味を持ってくれたので、将来の生きがいになればと、応援することに決めた」と振り返る。

 同支援学校卒業後、ソーシャルインクルーホームに通うことに。「見学で訪れた際、先輩の卒業生の姿を見て決めた。一度決めたら変えない頑固なところもある」と輝美さん。「周囲の影響が大きく、友人のおかげで精神面も大きく成長した。本当にありがたい」と話していた。

 「全国障害者スポーツ大会」は、2000年まで別々に開催されていた「全国身体障害者スポーツ大会」と「全国知的障害者スポーツ大会」を統合する形で、01年から開かれている。