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ドナルド・キーンさんの顕彰碑が完成

顕彰碑を見つめるキーン誠己さん

 日本文化研究者、ドナルド・キーンさん(2019年2月、96歳で死去)の生誕百年記念の顕彰碑が、草加市松江の「漸草庵 百代の過客(ぜんそうあん はくたいのかかく」(キーンさん命名。市文化会館敷地内)前庭に完成し、7月28日、養子のキーン誠己さん(72)(ドナルド・キーン記念財団代表理事)も出席して除幕式が行われた。

 市民団体「ドナルド・キーン先生を顕彰する会」(代表・今井宏元市長)が、5月から協賛金を募ったところ、計316万円が集まり建立した。キーン誠己さんから、キーンさんの生前の写真などの提供を受けた。

 顕彰碑は縦47㌢、横73㌢の緑雲石製。右に同市美術協会名誉顧問の麦倉忠彦さん制作のレリーフ、左にキーンさん直筆の「日本を寿(ことほ)ぐ」の言葉が刻まれている。

 除幕式には浅井昌志市長らが出席。今井代表が「草加市の文化芸術振興に多大なるご支援を賜った、先生の思いを大切にしていきたい」とあいさつした。設立経緯の説明の後、関係者、来賓で除幕した。

 キーン誠己さんは「レリーフは、毅然(きぜん)とした学者の目線を大事にした表情がよく出ていて父も喜んでいると思う」と謝辞を述べた。

 協賛者向けのお披露目会・建立報告会は21日に現地で開かれる。