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草加市・中山さん、空襲体験語る

 終戦記念日を前にした7日、草加市立新田西文化センターで、同市新栄町の無職、中山三之助さん(84)が、集まった親子ら約30人を前に草加で体験した空襲の恐怖を語った。
 空襲があった77年前、中山さんは小学2年生。「センターがある新田西部地域でも空襲があり、私は今の新栄町で空襲を体験した」と中山さんは振り返り、参加者らの質問に答える形で、2度と体験したくない出来事について話した。

 参加者らは、戦時中の食事や防空壕、当時の学校の様子、さらには、終戦時(1945年8月15日)の昭和天皇の「終戦の詔書(天皇が発する公文書)」を朗読した「玉音放送」を聞いたか――などと質問した。
 これに対し、中山さんは「当時、小学校2年生だったので、わからない部分はある」としながらも、「警報が鳴れば防空壕に逃げ込んだ」「食料は少なかった」「戦死者の情報だけは入って来た」などと、丁寧に答えていた。
 中山さんは、ウクライナとロシアの現状に触れ、「戦争は罪もない人々が大勢犠牲になる、恐ろしい所業。二度と悲劇を繰り返してほしくない。当時の恐ろしさは、今でも心に刻まれている」とし、「戦争を体験したからこそ、ウクライナの情勢を悲痛に感じる」と話した。