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リュートで「銀河鉄道の夜」 越谷の奏者・櫻田さんら

リュートを演奏する櫻田さん
リュートを演奏する櫻田さん

美しい演奏と朗読


 越谷市レイクタウンのリュート奏者、櫻田亨さん(58)が朗読演奏会「宮沢賢治 銀河鉄道の夜」を27日午後1時と3時の2回、同市越ヶ谷本町の鉄筋コンクリートの蔵「糀屋(こうじや)」で開催する。朗読は春日部市在住のフリーアナウンサー、向坂真弓さん(66)。
 宮沢賢治の未完の傑作「銀河鉄道の夜」の幻想的な世界を、美しくはかない音楽と優しく語りかける朗読でつづる。同市内の声楽家で、櫻田さんからリュートを学んでいる中村真弓さん(58)が企画。音楽ホールのように音響がいい「糀屋」を会場に選んだ。
 演奏会はリュートによる「星巡りの歌」(宮沢賢治)や「涙のパバーヌ」(ダウランド)、「プレリュード」(J・S・バッハ)などおなじみの曲を朗読に合わせて演奏する。
 リュートは16世紀に大流行した弦楽器で、15本の弦で演奏する。「ギターの祖先」とも言われ、静かで優しい音色が特徴。
 櫻田さんは秋田県三種町出身。ギタリストを目指し、日本ギター専門学校でギターを学び、25歳の時、リュートの世界的巨匠、佐藤豊彦氏に弟子入り。オランダ王立ハーグ音楽院でリュートを学んだ。各地でのコンサートのほか、2020年5月からYouTube「おやすみリュート」の配信を始め好評だ。
 櫻田さんは「リュートの魅力は多様性。独奏やほかの楽器とアンサンブルもできるし、歌の伴奏も楽しい。多くの方にリュートの魅力を知ってほしい」という。さらに、「孤独な少年ジョバンニと友人カムパネルラの不思議な銀河鉄道の旅。その先々での出会いと別れ。色あせない永遠の名作をリュートの音楽とともにお楽しみください」と呼びかけている。
 朗読演奏会は各回定員15人。入場料は3000円で、2500円の櫻田さんのCDアルバム付き。CDは「フランス・ルネサンスのギターとリュート」で、23曲収録。入場希望者は中村さんまで連絡する。
 <問い合わせ>中村さん☎090・7253・6845。